2025年、戦後80年を国民の戦争責任を考える元年に

戦争を見つめ直す8月が終わろうとしてます。
来年は終戦から80年の節目ですのでより真剣に戦争を考えたいです。

国民の支持が無ければ戦争は始められません。
1933年の国際連盟からの脱退や1941年の日米開戦に国民は熱狂しました。

軍部の戦争指導者のみが悪で国民は犠牲者との言説が根強いです。
1972年の日中国交正常化に行き着きます。

周恩来首相は日本との国交正常化に反対する民衆の感情をなだめる理屈を創作しました。
日本国民も中国人民と同じように日本軍国主義の犠牲者だとしました。

日本の国民には心地よい理屈です。
戦争責任から逃れられます。

1978年靖国神社には東京裁判でA級戦犯の東条英機元首相らが合祀されました。
政府要人らの靖国参拝が国際問題に発展する引き金となりました。

周恩来首相が編み出した虚構が成り立ちません。
政府要人は軍国主義の犠牲者とされた国民の代表者であるからです。

虚構の理屈で取り繕ってきたつけは大きいです。
国民の戦争責任に対する意識を希薄にしてしまいました。

軍部に責任を押し付けることに反発するタカ派は状況を覆そうと主張が過激になります。
保守政治家は呼応しようと靖国参拝へと向かいます。

虚構の理屈を信じ込んできた中国人民は反発します。
国際問題へと発展します。

負の連鎖により解決の道筋が見えません。
戦後80年、問題解決の糸口を見つけたいものです。

8月17日のNHKスペシャルで特攻作戦が国民と一体で遂行されていた事実を明らかにしました。
これは戦況が悪化した後のことで問題は戦争に突入する前です。

国民が熱狂の中で戦争に突入した実態を掘り下げる番組を期待します。
煽ったマスコミの責任です。

著名な中国の兵書「孫氏」の冒頭に「兵は国の大事」とあります。
戦争は国家を揺るがす一大事件です。

国民も深くかかわっていたとなれば戦争が自分事となります。
どうすれば戦争を起こさないで済むか真剣に考えるのが第一歩です。