人生ノート3~なぜ安定を捨てるのか~

多少生き方に納得できなくても潰れることのない会社でとどまっていたほうが良いではないかと思われるかもしれません。でもそれができない性分です。

1993年の8月にNHKを退職した時がその典型的な例です。当時、私は自民党の幹事長を担当する記者でした。幹事長は豪腕の梶山静六さん。

傍目には政治記者として絶頂期にあるかのように見えていました。ところが内心は悩みは深まる一方で心底からのやる気が全く出ない状態でした。

権力者の後を追いかけていて周囲からもちやほやされてました。本当にこんな生活を続けていて良いのだろうかと悶々としてました。

そうしたら自民党があれよあれよという間に政権の座から転げ落ちました。同時に私に政治部から広島放送局への転勤の内示がありました。

当時NHKでは政治部内でちょっとした人事抗争がありました。私の人事はそれと密接に絡んでいとことは確実です。やめるチャンス到来でした。

外からの力がないと踏ん切りは付きません。先のことを考えずにえいやーで辞めてしまったのが実態です。衝動的と言われても仕方ありません。

1993年8月に辞めて衆議院選挙に挑戦したのが1996年10月。開成町長に当選したのが1998年2月。長い浪人生活でしたが働く場を得ました。