米中対立への処方せんは現行憲法にあり
ブログで作家の半藤一利さんが戦前の日本が道を誤った根本に国民の熱狂があると警告を発していると書きました。
冷静さを取り戻す強力な手段として憲法という物差しがあり今こそ憲法論議を深化させる必要性を強調しました。
中国の強大化により日本を取り巻く国際情勢が激変しているため反中熱狂を戒める狙いがありました。
一方でアメリカはどこまで頼りになるかとの疑念もあります。バイデン政権明らかに脆弱です。
アフガンからの徹底の混乱で浴びた国内外からの批判を挽回しようと躍起になっているためさらに危ういです。
対中政策で次々と対抗政策を打ち出す背景は自らの権力基盤が弱いことを補う意図があるように見えて仕方ありません。
アメリカ一辺倒でポチのような外交姿勢を取り続けて最期の最期にはしごを外されるのはかないません。
日本として、アメリカのポチにならず、中国に食い物にされないを外交指針を確立すべきです。
どうすればそれが可能かを考えた時、やはり憲法に戻って議論すべきだと思いました。
私は日本が大切とする原点は何かを再確認することから全てが始まると思っています。
現行憲法前文の平和主義、国民主権、基本的人権の尊重といった大原則は今の国際情勢の中でも色あせてません。
上記の普遍的な大義に則って戦後国づくりを進めてきたことの再確認が不可欠です。自信が蘇るはずです。
憲法の専守防衛の基本姿勢はアメリカのポチになることを防止する強力な防波堤です。
アメリカからの無理難題の防衛力増強を唯々諾々と受けていては国家財政が持ちません。
憲法の原則に基づいて反論すべきところは反論することで日本の独自性は保たれます。
憲法の原則は現代中国に全く欠如してます。中国共産党に対峙する上でアドバンテージとなります。
戦後日本は憲法の原則で国家を再建し中国への援助も行い改革開放を支えてきました。
しかし日中戦争へのしょく罪意識があり日本の対中外交は腰が引けたまま推移してきました。
言うべきことを言わないと中国に食い物にされます。今こそ対中姿勢を大転換する時です。
日本の新たな対中指針は憲法とともに歩んだ戦後日本に自信を持つことから始まります。
それは米中対立のはざまで日本はどう振る舞うかという難問に解決の道を開いてくれる土台ともなります。
憲法の原則を尊重することで、アメリカのポチとなることと中国の食い物となることを同時に防いでくれるからです。
これから本格化する憲法改正論議の中で現行憲法が持つ未来志向の役割を軽視してはなりません。
憲法改正しなければ日本の安全を守れないと考えるのは短絡です。多角的視点からの論議が不可欠です。