松田町町長選挙
今月8日に行われた松田町の町長選挙の結果5期目を目指した現職の島村俊介さんが落選しました。16年前を思い出しました。歴史は繰り返しました。
当時の現職町長は亡くなられた平野興二さん。元建設省のキャリア官僚で松田山開発などを推し進めていました。4期目の選挙、自信満々でした。
対する島村秀介さん、地元の酒屋さんの店主、PTAや青年会議所といった役職を重ねて多選を止めようと出馬しました。アッと驚く勝利でした。
今度は島村さんが平野さんの立場に立たされました。対抗馬の本山博幸さんはPTAや少年野球などで顔を売り5選阻止に立ち上がりました。
違うのは本山さんは松田町出身ではないということです。佐賀県です。いわゆるよそ者。この立場で勝利したということは松田町の歴史に残ります。
相手はよそもの自分には町の主だった人はついている。自民党の推薦もある。島村さんはおごりから実態を見る眼が曇っていたと思います。
多選批判、流れを変えたいという民意。島村さんが当選した時と同じ現象が起きました。本山さんの44歳という若さも勢いをつけたと思います。
現在の松田町の基礎を築いたのは島村さんに敗れた平野さんです。松田山の開発を決断し松田を代表するイベントの桜まつりの土台を造りました。
島村さんは、最後まで平野さんとの対立の構図を抜けることはできませんでした。平野さんの業績をきちんと認めることができなかったからです。
このことが結果として自らの落選を招きました。当選した本山さんは、前町長を始め歴代町長の実績を素直に認める謙虚さを持ってもらいたいです。
小田急線新松田駅北口の再開発という難題もあります。経験がないのに自分で仕切ることができません。焦らず、人の話を聞くことから取り組んで欲しいです。