顔役揃えただけでは県西地域活性化にはつながらない。
神奈川県の黒岩知事が神奈川県西部地域の活性化に向けて動きました。県西地域の首長や商工団体などの代表を集め新たな協議会を立ち上げます。
名称は県西地域活性化推進協議会。首長、商工団体、観光団体、農林水産業団体の代表者がズラリと並んでいます。顔役のそろい踏みです。
黒岩知事が県西部の地域活性化に向けて自ら音頭取りをしようという意欲は評価します。しかし船頭ばかり集めても上手く回りません。
黒岩知事の狙いは県西地域の地域資源を活かして超高齢化社会に立ち向かうということです。そのモデル地域として県西地域を取り上げます。
黒岩知事は「未病」に立ち向かうと表現してます。健康づくりと言った方が良いかもしれません。狙いは理解しますが抽象的過ぎます。
県西地域といっても歴史と文化の小田原、世界的観光地の箱根、森林の山北、美しい田園の足柄など多彩な顔を持っています。
この地域資源をどのように取り結んでいくかです。これまでは観光と防災でした。これに加えて健康づくりという視点が入ることになります。
観光と防災も全く道半ばです。新たな視点を付け加えるのは議論を混乱させます。まず、これまでの観光と防災の論点を整理することが大切です。
県西地域は基盤整備が遅れています。重点となる基盤整備プロジェクトを観光と防災の側面からもう一度整理し直して地域のプロジェクトとすべきです。
続いて観光は世界の箱根とどう連携するかがオリンピックを控えて喫緊の課題です。各地域の資源の活用はまずはこの分野から進めるのが妥当です。
健康づくりは一朝一夕にはいきません。地道にソフト事業から初めて、それに相応しい病院や健康産業の育成にと歩を進めていく戦略が必要です。
最後に、もう一つ。黒岩知事の公約の最大の看板だった新エネルギー構想を県西部地域においても徹底させることが大切なことは言うまでもありません。