脱原発天道論

9日、小田原の報徳博物館の30周年を記念するシンポジウムがありました。前神奈川県知事で参議院議員の松沢茂文さんがゲストでした。

松沢さんは二宮尊徳の教えの中で印象に残る言葉として天道と人道を挙げていました。現代社会こそこの言葉を見つめ直す必要があると指摘してました。

天道は自然の摂理ということです。春夏秋冬の移り変わり。天体の動き。常に変化しつつ循環する。この営みが天道です。

一方、人道は、天道に全て委ねていると暮らしにくいので人の手を加えて人のために便利なようにすることです。農業を始め人としての営みです。

松沢さんは極めつけの人道として原発を事例として挙げていました。人のために役立つ巨大科学です。しかし福島で取り返しのつかない事故を起こしました。

人道の行き過ぎを象徴していると捉えていました。二宮尊徳の教え、天道と人道から原発問題、地球環境問題を政治家として考えたいと述べていました。

松沢さんは、小泉純一郎さんのようにはっきりくっきり即時原発ゼロとはいかないものの方向としては脱原発をにじませていました。

脱原発が国会議員の大勢となるのは、自然の成り行きだと思います。脱原発は自然の道、すなわち天道を取り戻すことにほかなりません。

人道は脱原発を技術的に支えることにこそ活用する必要があります。福島原発の処理だってとてつもないこんなんが伴っています。

こうした廃炉にこそ人道の象徴、最先端技術力を駆使することが大切です。原発に変わるエネルギー源の開発も全く同様です。

原発は、放射能という処理できない廃棄物を生み出します。天道に反する行為でした。人道を使って脱原発に邁進することこそ天道と言えます。

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