日中再び戦火を交えるか正念場の時代へ
政府が、来年度から5年間の防衛力整備計画を発表しました。尖閣諸島での日中武力衝突がありうると想定した内容になりました。
NHKの政治記者時代、防衛担当を2年やりました。防衛力整備計画をめぐる取材合戦が思い出されます。今回の計画は、画期となる計画です。
南西地域の防衛態勢の強化を明確に打ち出しました。島嶼部に対する攻撃に備えると明文化しました。水陸両用の戦力を新たに編成するとしています。
尖閣での日中激突を意識したものであることは言うまでもありません。北海道の戦力を移し直すことも記述されています。脅威はロシアから中国へが明確です。
最新鋭のレーダー搭載の護衛艦システム、イージス艦を2隻増やすという結論です。これも明らかに中国を意識したものです。カネがかかります。
問題のオスプレイの新たな配備もうたわれています。無人航空機の配備も3機と明記されました。総額24兆6700億円。
中国が国力を増し南西諸島周辺で軍事的な優位を確立しようと戦力を強化していることへの対抗措置であるというのが計画の背景です。
備えることで緊張が増すことも事実です。中国も軍事的な対抗措置をとることでしょう。俗に言うエスカレーションです。
尖閣をめぐって日中軍事衝突が起こってもおかしくない時代に移っているということを明確に意識しなければなりません。
戦争阻止に向けて何ができるのか真剣に考える必要があります。映画の世界での出来事ではなく我々の目の前で衝突が起こります。血が流れます。
私は、町長時代から中国の治水の神様、禹王(うおう)の遺跡が足柄地域に残っていることをテーマに文化交流を進めてきました。
このパイプをより太くして日中間が再び戦争となることのないよう精一杯の取り組みをしようと具体的な準備を進めています。
ひとりひとりの国民全員が本当に戦争をして良いのかどうか考える必要があります。他人事ではいけません。自らの問題です。