ごみ処理から新産業創造へ発想転換

ごみは燃やすものという発想は過去のものとなりつつあります。
ごみを電力に変えるのは常識です。
電力を活かして農産物の生産も考えられます。
スポーツ施設などレジャー産業と共存もあり得ます。

奈良県五條市で注目すべきバイオマス発電所が建設中です。
合同木質会社バイオマス五條発電所です。
来年2月稼働後実績が明確になれば全国に波及するとにらんでます。
県、市とタイアップしてます。
建設廃材なども投入可能な柔軟な制度設計になってます。
発電量は10メガとコンパクトです。
https://www.city.gojo.lg.jp/soshiki/kikaku/4/13770.html

バイオマスをめぐっては新たな動きがあります。
政府が補助金を投入してスギ花粉症対策に本腰を入れ始めました。
杉の伐採や間伐が進展するのは確実で発電資源が確保しやすい状況が生まれそうです。
五條発電所はこうした動きも既に念頭に置いているとのことです。
地方自治体と連携してますので将来的には一般ごみの投入も考えられると私は見てます。

五條発電所事業の責任者からヨーロッパでの先進事例を教えてもらいました。
デンマークでごみ焼却場とスポーツ施設を組み合わせた複合施設が稼働中です。
https://hillslife.jp/learning/2020/10/05/copenhill-turns-a-power-plant-into-the-bedrock-for-social-life/
大都市の臨海部ならば可能性がある事業だと思いました。
横浜のカジノ予定地を生まれ変わらせる発想のひとつです。

神奈川県でエコループ構想というとてつもない計画がありました。
横浜など政令指定都市以外の県内の一般ごみを一か所で処理しようとしました。
巨大な産廃処理施設も併設です。
県知事を務めた岡崎洋さんが推進しました。
場所は静岡県との県境の採石場跡地です。
水源地域だとして反対運動が起こり2005年とん挫しました。

候補地は活用されないまま放置されてます。
時代は変化しました。
第二東名スマートインターが2027年度開通予定です。
富士山がまじかですので観光との相性は良いです。
周辺の1市5町はごみ処理の広域化協議中です。

岡崎元知事が目指した方向性は間違っていません。
規模や進め方を誤ったのです。
時代に合わせた事業内容を示せれば実現可能性があります。
県として挑戦すべき課題だと思います。