厄介な国、中国にき然と向き合う

おととし3月中国は台湾産のパイナップルを突如輸入禁止にしました。
害虫が発見されたということでした。
中国に批判的な民進党の蔡英文政権への揺さぶりだと言われました。

今月21日今度はマンゴーを輸入禁止にしました。
やはり害虫が発見されたということです。
台湾の副総統が中国と対立するアメリカに立ち寄ったことへの意趣返しと見られてます。

中国政府の決定は恣意的な側面が色濃いです。
親中国派の野党、国民党支持の農家の輸入制限は解除するというのです。
来年の台湾総統選挙をにらんだ揺さぶりです。

科学的でなければならないはずのコロナ対応でもその体質は発揮されました。
昨年暮れ中国政府は厳格なコロナ対策の緩和に踏み切りました。
途端にコロナ専門家がオミクロン株の危険性を軽視する発言をしました。
「新型コロナ風邪」と呼ぶべきだと発言したのです。あ然です。

外交の責任者の秦剛外相がひと月も消息不通となり7月突如解任されました。
解任理由は闇の中です。
報道官の居丈高な態度からは説明責任を負っている様子はうかがえません。
内政に余計な口出しをするなと言わんばかりです。

中国政府にとって最も重要なのは絶対的独裁者の習近平国家主席の意向です。
意向を忖度し忠誠を競い合っているのではと思えてなりません。
報道官たちの高圧的な振る舞いも忠誠の演技と見れば不快感も多少は和らぎます。
政策判断の合理性とか科学性とかは二の次ということは頭に入れておく必要があります。

福島第一原発の処理水の海洋放出について中国は激しく反発してます。
福島県産だけでなく日本の水産物の輸入禁止措置をとりました。
国際原子力機関から安全性の確認を受けたことは無視です。
日本側の科学的根拠に基づいてとの呼びかけは虚しく響きます。

中国の秦山第3原発からの海に排出される処理水の量は143兆ベクレルです。
今回予定されている福島の処理量は22兆ベクレル以下とされます。
ちなみに韓国の月城原発は71兆ベクレルです。日経新聞の調査です。
中国にとって都合の悪いデータはないのと同じです。

原発処理水は口実です。
アメリカと歩調を合わせているのにいら立ち日本叩きの機会を狙っていたはずです。
惑わされてはならないと思います。
水産業者への補償や対応に全力を挙げるのは当然です。
機会を見て首脳会談を求めき然と日本の立場を主張すべきです。
経済を食い物にする厄介な国にへり下ることは断じて避けるのが基本です。