真鶴町の小さくてもキラリと輝く特産品づくり


真鶴町の特産品、本小松石は最高級品として知られます。
2010年開校した開成南小学校の記念碑は小松石です。
赤みがかっていて緑が入り混じる独特の色合いです。
値段が張りました。

記録によれば本小松石の生産の起源は平安にまでさかのぼるとされます。
鎌倉の大仏の台座が有名です。
徳川時代には船で直接江戸に運ばれました。

コンクリートの普及とともに石材業は衰退してます。
真鶴町の地域再生計画によると売上高は5億円程度。
ピーク時に61人の組合員数は27人です。

現状打開のため組合が選択したのが芸術観光とのコラボです。
墓石のイメージを脱却してアートとして捉え直すことで活路を見いだそうというのです。
芸術家と協力して観光イベントの開催を手がけました。

もっと身近で素人でもできる取り組みがあります。
10日真鶴町の古民家で小さな展示会がありました。

小学1年のボクちゃんと一緒に出掛けました。
主催はドライフラワー作品を制作販売している平井敬子さん。
町内の若手石材業者とタイアップしました。


小松石の小さな台座の上に緩衝材の様な素材を引きます。
平井さんに伺うとなんとこけに色づけしたものだというのです。
カナダから仕入れています。
その上に小さなドライフラワーにさして作品に仕上げます。


2番目のボクは造形教室に通っていて芸術に興味があります。
平井さんの指導を受けて2個作品を創り大喜びでした。
平井さんから小さな芸術家とほめられました。

作品作りのワークショップに町内外から参加者が次々と訪れるのには驚きました。
古民家の持ち主は建築士ご夫妻の移住者で場を提供されてます。
様々なネットワークで小さな特産品が生み出されていくのに感動しました。

二宮尊徳の有名な言葉に「積小為大(せきしょういだい)」があります。
小さな成功実例を積み重ねて偉大な事業を成し遂げるという意味です。

苦境の石材業を立て直すのに手品はできません。
一歩ずつ再起を目指すほかに道はありません。
身近なアートとコラボした特産品づくりはその一つの要素となります。
石のように磨けば光ります。
その光が海外にも届けばチョットしたうねりとなります。

小さくてもキラリと輝く特産品づくりの挑戦です。