小泉元総理の脱原発への執念の背景を探る。

自民党は、勝ちが決まっているからこそ舛添要一さんを擁立したに違いありません。判断のベースは、都民への世論調査だと思います。

要するに人気投票。一番人気が舛添さん。これで決まり。あとは、どのように擁立決定と記者会見をするのかのスケジュールをこなすだけ。

こんな安直とも言える自民党のシナリオに痛撃を与えたのは小泉元総理であることは現状の騒ぎを見れば明らかです。

何が小泉さんをここまで駆り立てるのか不思議です。脱原発といっても、以前は真逆の推進政策を進めてきたのですから余りの急転換です。

放射性廃棄物の処理が現代科学では不可能で地下深く保管するとしてもとてつもない長期にわたる管理が必要であることを知り目覚めたとされてます。

しかし、だからといって脱原発が、都知事選挙を戦い安倍政権に合い口を突きつけるところまで小泉さんを改心させる力を持つでしょうか。

私には権力闘争の匂いを感じます。標的は、菅義偉官房長官。菅さんは安倍政権復帰の立役者で内閣の要だけでなく内政全般に睨みを効かせています。

安倍政権復活のドラマのつくり方やその後の裏に回っての権力の扱い方、あらゆる面で小泉さんの手法と食い違いが出て逆鱗に触れたと見ます。

菅さんは策士の政治家です。小泉進次郎さんをいち早く登用して選挙の顔に仕立てあげました。ここがポイントだと思えてなりません。

小泉元総理を過去の遺物と捉えて役に立つ息子を配下に収めようとしたと親父さんの方が受け取ったとしても全く不思議でなりません。

こうした感情のあつれきが背後にあって忌々しく思っていたところに脱原発という大義で旗を降るタイミングが飛び込んできたのではないでしょうか。

そこから先は劇場型の政治スタイルの元祖です。一瀉千里、突っ走る決断をしたと私は思います。開き直った小泉さんのパワーは侮れません。