能登の復興に江戸時代の歴史の視点を

元旦の能登半島地震。
発生直後から一冊の文庫本を探してます。


歴史家の網野義彦さんの『日本の歴史を読みなおす』です。
まだ見つかりません。

16日付の日経新聞のコラムに網野さんの著書が書かれてました。
コラムの筆者も私と同じ視点を持っていました。

能登半島はかつては海上交通の要衝だった歴史を決して忘れてはなりません。
網野さんは能登の旧家に残された史料を丹念に読み解きました。

農民たちが土地に縛られることなく様々な職を得て暮らす姿を描き出しました。
歴史像を一変させる衝撃がありまその影響は続いてます。

網野さんの有名な言説に「ひゃくせい」論があります。
百姓と書くと農民と直線的に結び付けがちです。

網野さんはこの先入観を問題にしました。
様々な職業を持つ「ひゃくせい」だと位置づけ直しました。

能登半島の話に戻ります。
江戸時代に海上交通は飛躍的に向上しました。

日本海は日本の海運を支えていました。
能登は港湾都市として繁栄したのです。

能登をいかに復興させるか知恵を絞る必要があります。
江戸時代の活き活きとした姿は参考になるはずです。

災害に強い交通網を再構築する必要があります。
高度成長時代のような高規格の幹線道路に目を奪われるのは時代錯誤ではないでしょうか。

そもそも人口減少でそうした時代の再来は難しいです。
狭くても頑丈で代替路を考えた道路ネットワークが望ましいです。

災害に強い空港整備は必須です。
災害救援拠点にもなりえます。

外国人の人たちが憧れるような能登の暮らしをもどすことです。
海のまちですので時間がかかっても漁港の再建は不可欠です。

知人に再生可能エネルギー事業を手掛けている知恵者がいます。
能登半島地震の発生を受けて地域循環エネルギーの重要性をいの一番に指摘してました。

災害ごみの処理ネットワークについても言及してました。
慧眼です。

能登半島は必ず再生できると思います。
江戸時代の歴史に手がかりを見つけて欲しいです。

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