地方政治でも保守政治家の劣化が進行中

1400万人の人口を誇る東京都。
巨大な都庁舎の壁面をスクリーンにプロジェクションマッピングが映し出されてました。
小池都知事肝いりの事業に真っ向から異論を唱えているのが上田令子都議です。
上田さんは2人会派ですのでアリが巨象に挑んでいる構図です。
上田さんは孤立無援に近い環境であっても意に介しません。
10日の都議会でも八丈島の災害などをめぐり追及してました。
小池知事は一切答弁に立ちませんでした。
”女帝”の称号があるならもっと味のある対応をしてほしいです。
夜自宅に戻ったら南足柄市議の綱島麻実さんからメッセージが来てました。
議場に国旗及び市旗を掲揚する決議の議論があるとの連絡でした。
南足柄市議会で懸案だった事案です。
昨日2時間にわたる議論のすえ賛成多数で決議は採択されました。
推進派は昭和100年戦後80年といった節目の年に決着をつけたいとしてました。
本当の理由は14人の議員のうち8人の賛成が得られたから断行したということだと思います。
反対派は日の丸が背負ってしまった負の歴史と議会運営の全会一致の原則を盾に反論しました。
議論は平行線でした。
反対派は正論を展開していましたが多数派工作をする術がありませんでした。
今後の市議会運営で分断を避けるには保守の知恵が不可欠です。
保守系無所属議員の劣化を感じてなりません。
落としどころを探る手はずはあったはずです。
昨日の議論でベテランの滝本妙子市議が2000年小渕内閣の国旗国歌法について触れてました。
国旗国歌の尊重義務を外すという大胆な妥協で成立にこぎつけました。
官房長官だった野中広務さんの工作に間違いありません。
賛同を得るためには駆け引きは止む得ません。
数が足りたから押し切るでは能がありません。
多数派になった時こそ譲るところを探るのが熟練の技です。
保守が持っていた懐の深さは過去のものとなり老練な知恵は枯渇してます。
国も地方も政治を薄っぺらにしてます。

