古民家は、人づくりの場
昨日は、神奈川大学の政策過程論の講義の日、全国大学野球選手権大会への出場を決めた硬式野球部の壮行会が行われてました。
スポーツも大学の名を高める手段です。少子化で大学生の数が減ってきている中で私立大学どこも競ってます。
今年は横浜が本拠地のDeNAも頑張ってます。東京や大阪の名門私立大学に負けずに神奈川大学の名前を高めて欲しいです。
政策過程論は、古民家再生の講義が続いています。古民家は建築物としてもちろん価値があります。しかし使ってこそ輝きます。
前回までの講義で再三強調した部分です。ではなぜ活用するのかというと人づくりのためです。人を育てることが真の目的です。
古民家は人づくりのための場であるという位置づけで再生を目指したという根っこの意義を忘れてはなりません。
原点を忘れてしまうと建物さえ復元できればそれで良いと満足してしまいます。古民家は飾り物となり死んでしまいます。
開成町の瀬戸屋敷は人づくりとしての古民家再生という観点からも1つのモデルケースを提示したと思います。
瀬戸屋敷クラブという年中行事を展開する住民グループが育ちました。訪れた皆さんへのおもてなしを行う主体となってます。
それともう1つブログで再三にわたり紹介している足柄の歴史再発見クラブがあります。活発に郷土史の研究を進めています。
瀬戸屋敷の再生に合わせて発足したクラブです。民間企業のOBの方が中心となった素人集団ですが見事な成果を挙げています。
酒匂川の治水の歴史の探求から福沢神社の守り神が中国の治水神・禹王であることを再発見したのが典型例です。
中国の民間の郷土史研究団体との交流も深め先月実施した東アジア文化交渉学会の開催に当たり主催者の中核を担うまでになりました。
新たに立ち上がった団体ばかりではありません。既存の団体の開成町婦人会も瀬戸屋敷の再生とともに輝きを放ちました。
瀬戸屋敷を舞台に実施しているひな祭りは開成町婦人会が中心です。婦人会にとっても活動の大きな柱となっています。
2万人が訪れる大変な催しを民間団体が仕切るのですから大変なものです。婦人会にとっても活力源となっています。
古民家が町民の活動の拠点となることによって町民が元気になり人としても成長していくことは町づくりにとって極めて望ましいことです。
ただ、瀬戸屋敷の再生から今年で10年です。課題もはっきりしてきました。世代の交代です。いかに新陳代謝を進めるかです。
団体の高齢化が進みました。活動がマンネリ化してきました。新たな刺激が必要な時期です。再び町行政の出番がやってきました。
局面転換には、よそ者、若者、ばか者が必要です。町行政が積極的に絡み瀬戸屋敷を舞台にこれまでにないイベントを仕掛けて欲しいです。
もう1つ、人づくりの原点を忘れて欲しくないです。開成町の子供たちの学習の場としての古民家活用をもっと盛んにして欲しいです。
府川町政、2期目に入るにあたり体験学習の充実を公約に掲げました。古民家は最高の舞台です。具体のカリキュラムを用意しないと進みません。
都市部の子供たちも活用できる内容にする視点も取り入れて欲しいです。大都市と開成町の子供たちの交流の場として名を高めることが可能です。