今の日本の政治、大胆さを演じ切る役者が足らない。

2016-05-20 17-43-00

79歳、現役最長老の衆議院議員、亀井静香先生の健在ぶりが目立ってます。極論のような正論を述べながら政治の現状を鋭く突く役者ぶりが際立っています。

20日国会近くの憲政記念館ホールで亀井静香先生の主催する「日本をどうするセミナー」がありました。第15回目だということでした。会場は満席でした。

アメリカの大統領選挙についてトランプ候補の勝利でまず間違いないと予測していました。就任する前に日本の立場をはっきり伝達しなければならないと訴えてました。

アメリカ軍が日本に駐留しているのはアメリカの基づいて駐留しているのに日本に対しもっと駐留経費を払えとはとんでもないと怒っていました。

政治家ならば堂々と間違いは間違いと主張すべきなのに黙っている日本の政治の現状に我慢がならないのだと思います。政治家が小粒で大人しいということです。

亀井先生の凄いのは他の政治家がやらないのならば自ら行動を起こすとシナリオを組むところです。石原慎太郎元東京都知事を引っ張り出してきました。

石原元都知事は、SONYの創業者の盛田昭夫とともに『ノーと言える日本』を1989年に出版しました。日本の経済力の絶頂期でした。自己主張できる日本を訴えました。

この本はベストセラーになりました。その石原さんと一緒にアメリカに乗り込んでトランプ候補に直接モノ申してこようという算段を既に始めました。

2016-05-19 13-30-12

先週19日外国人記者クラブで揃って会見しました。亀井先生は冒頭、トランプカードをかざした後「トランプに対抗するためには花札だ。」と花札を取り出しました。

会談が実現すれば話題になることは間違いありません。芝居がかっていると言われようが言うべきことを言う機会を徹頭徹尾探る手法は凄みがあります。

亀井先生は、セミナーと記者会見でオバマ大統領の広島訪問についても触れました。非人道的ね兵器を使用しておいて謝罪がないのはおかしいと言い切ってました。

政治はドラマです。極論、暴論と聞こえようが正論をぶち上げて世論の喚起を図ることが必要です。叩かれる可能性がありますから覚悟が要ります。

それをやってのけてこそ本物の政治家と言えます。与野党通じてこの手の芸を演じ切ることのできる政治家がいなくなりました。政治がつまらなくなりました。

亀井先生は民進党の優秀な中堅若手国会議員を前に諭すことが良くあります。「もっと乱暴してもよい。注目されることから物事が動く。」と。

どんなに素晴らしい学歴やキャリアを持っていても政治をドラマと捉えて演じ切る役者の才を身に付けなければ大向こうをうならせる政治は不可能です。

昨今の国会論戦は、まるで官僚みたいな政策論争が横行しています。耳目を引きませんし心に響きません。亀井先生の大胆な役者ぶりを学んで欲しいです。

平然と役者を演じ切ることができる政治家が増えれば政治が躍動します。そして、ぎすぎすした対立ではなく話し合う余地が常に用意されている政治が生まれます。