麻生副総理らの靖国参拝で、日本孤立の危険性。

麻生副総理ら閣僚三人が靖国神社の春の例大祭に参拝しました。安倍総理大臣もお供物を奉納しました。国家のために身を捧げた英霊に哀悼の意を表すのは当然との考え方です。

中国や韓国の反発は当然です。領土問題でギクシャクしているさ中で戦争の記憶を呼び覚ますような行為をこの時期するのですから溝は深まるのは当然です。

なぜ参拝に踏み切ったのでしょうか。参拝は当然という単純な信念だけでは割り切れません。安倍政権にとって最大の課題は参議院選挙で過半数以上とることです。

アベノミクスの宣伝が効いて無理しなくても勝てそうな状況です。ここで中国や韓国と対外的な緊張を高める必要は常識的にはありません。大人しくしていた方が得です。

あえて踏み切ったとすると中国は韓国の反発を軽く見て何とかなると読んでいると思うしかありません。国内的には参議院選挙を前に遺族会を始め参拝を期待する勢力に配慮したともとれます。

次の選挙で憲法改正や歴史認識を争点に浮上することもにらんで強気に打って出たのかもしれません。維新やみんなの党内のタカ派勢力を糾合する思惑があるかもしれません。

また民主党内にもタカ派体質の方は大勢いますので民主党内の分断を誘っているとも見えます。いずれにせよ安倍政権の高支持率があっての行動です。おごっていると思います。

中国や韓国の反発は甘くありません。中国と韓国で共闘組まれたら日本外交、対応難しいです。アメリカに間に入ってもらうしかなくなります。対米依存がもっと進みます。

麻生副総理らの靖国参拝は、内向きの発想で対外的な思慮が足らないと思います。そのうちアメリカにも愛想を尽かされてはしごを外され日本孤立となりかねません。