災害列島化しつつある日本、災害対応のカネと人材の確保が緊急課題。
あくまでも感覚的な話です。日本から四季の移ろいの情緒がどんどん薄くなっていると感じられている方々が結構多いのではないかと推測します。
爆弾低気圧なるものが発生し猛烈な吹雪の冬が続いたかと思うと春があっという間に過ぎ去ってすぐに夏の陽気となってしまいます。
時間雨量100ミリを超える猛烈な短時間の集中豪雨が毎年頻発し全国各地に水害をもたらします。異常ではなく恒常化してきました。
日本列島から四季が消えて冬と夏の二季の島となってしまったかのような感覚にとらわれます。季節が二極化するとともに気象変化も激しく災害をもたらします。
これほど毎年気象災害が続くと災害対応政策全般を根本から見直さなければなりません。国としても災害対応の原資を明確に確保すべきではないでしょうか。
国から地方自治体へ移転される財源に地方交付税交付金というものがあります。法人税、所得税などの国税の一定割合が回されます。
地方交付税は、通常の経費に充てる普通交付税と特別の経費に充てる特別交付税に二分されていて前者が94パーセント、後者が6パーセントとなっています。
特別の需要には災害対応も当然含まれますので特別交付税が災害対応としての準備財源の役割を果たしています。しかし総額は明確ではありません。
2017年度の地方交付税の総額は16兆2000億円余りですので特別交付税は限度で1兆円弱ですべてが災害対応に充当できるわけではありません。
気象変動が激しく日本列島が災害列島化している現状からすると心もとないです。明確に災害対応枠を設置し充実を図る必要があると思います。
各地方自治体が積立金で非常時対応することは当然にせよそうした想定をはるかに上回る災害が頻発しているのですからっ国として支える仕組みが欲しいです。
毎年少なくとも5000億円できれば1兆円程度を緊急災害支援金として特別交付税の一定割合を確保し災害にあった地方自治体を迅速に支援することが必要だと思います。
平時の備えとしては私は人材が一番だと思います。災害対応のプロフェッショナルを積極的に地方自治体で雇用できるよう支援する制度が求められます。
災害救援の経験のある自衛官の雇用が一番だと思います。単独の市町村での雇用が理想的ですが無理ならば共同であるいは県として一定人数雇用することもありです。
災害が発生した後で研究者があれこれ分析しても研究には有用だとしてもすでに災害が発生してしまった地域にとっては後の祭りです。
事前の災害対応に力を注ぐことこそ被害を少しでも小さくするためには不可欠な取り組みです。そのためには専門人材の確保です。
自衛官は定年が早く再就職確保が課題となっている事情もあります。災害対応の経験が豊富な人材を再雇用することを大いに検討してもらいたいです。
災害列島日本の現状を考えるとこれまでの災害対応では十分とはいえません。緊急対応財源の確保と専門人材の確保この二つを至急見直す必要があります。