続々・たたき上げ外交成るか
日米外務・防衛当局のトップ同士の会合、2プラス2で中国に日米同盟の強化で対抗していくことを宣言しました。
尖閣諸島周辺海域での領海侵犯や香港や中国国内での人権弾圧に対し日本国内でいら立ちが募ってました。
それと何と言っても厄介極まりない新型コロナの発信源とされているのにそれを認めない姿勢があります。
それでいていち早く独裁国家ならではの強権で感染拡大を防止し経済回復を果たしていることへのやっかみもあります。
中国に対する反感はこれまでになく渦巻いていたと思います。2プラス2の宣言は歓迎されます。
よほどの中国信者でもない限り今回の宣言を過ちだと主張する人は数少ないと思います。
日本として注意しなければならないのはアメリカに引きずられて方針を決めたのではないということです。
あくまでも日本として自らの領土領海、国民としての誇りを守るため自主的に決断した意識を持つことです。
アメリカという超大国に依存していれば安心という寄らば大樹の精神だけは排除しなければなりません。
さて、外務・防衛の日米トップ同士でここまで地固めされてしまったのに菅総理は訪米して何をするのでしょうか。
既に決定済みの方針をなぞるためだけにバイデン大統領と会談するというのでは芸が無さ過ぎます。
一国の総理がコロナ下の中でわざわざアメリカを訪問してまで確認しなければならない基本方針は何なのでしょう。
中国が偉大なる中国の復活路線にこだわる限りアメリカとの間で覇権をめぐって争いは継続します。
私は中華人民共和国建国100年の2049年までは中国は威信をかけてこの路線を追求し続けると見ています。
となると少なくとも今後30年間は米中対立の時代が続くわけです。そうした中で日米首脳会談が行われます。
米中対立時代の中でアメリカ側に立って対処するという意思を日本として明確にするのが今度の会談だと思います。
両者の間に立って米中の橋渡しをするなどという耳障りの良い話をする識者がときおりいます。
とんでもない思い違いだと思います。中国は日本と違ってアメリカに脅されたからと言って揺らぐ国ではありません。
面子重視であらゆる手段を使って対抗してくるに違いありません。間を取り持つ芸当は不可能です。
旗幟鮮明にしてその枠内で日本は自国の安全と安心を勝ち取る意思を明確にしていくことが大切だと思います。
中国に対し甘美な考え方を持って相手に対処することは中国の罠にまんまとはまることと同じです。
菅総理は今度の訪米で日米同盟の堅持によって対中国に対し共同戦線を張って行くことを明言する役目があります。
こんな役目を果たせるときに総理にいるのは天命です。師と仰ぐ梶山静六元官房長官も見てます。
官僚の作文を読むのではなく日本を代表する政治家として堂々と言葉を発する使命があります。
菅総理の一挙手一投足に日米両国民の目が注がれます。見ている日本人として胸を張れる態度を望みます。