新型コロナウィルス対応の政治学85~総理会見~
昨晩のNHK7時のニュースは全編菅総理大臣の記者会見を時間を延長して放送してました。
ゴールデンタイムの時間を独占しているのですからこの貴重な機会を徹底して活かすのは当然です。
しかし菅総理の会見は徐々に改善傾向はみられるとはいえ依然として拙さが目立ちます。
菅総理の会見のための専属スタッフを付けて立ち振る舞いのためのチームを結成しないのが不思議です。
前任の山田広報官、新任の小野広報官はいずれも役人出身で記者会見の立ち振る舞いのプロではありません。
小池都知事のようにテレビキャスター出身者かあるいはその場を仕切った経験者が相応しいです。
総理就任して半年以上過ぎても記者会見で抜本的改善が見られないままにしておくのは政府の怠慢です。
訪米前には外国人記者相手の会見もあるでしょう。訪米中は当然アメリカ人記者とのやり取りがあります。
今からでも遅くないので菅総理会見対策チームを結成して恥ずかしくない会見をプロデュースすべきです。
昨晩の会見で言えば何も昨晩行うことはありません。記者会見は新型コロナ対策の手段のひとつです。
菅総理が悩みに悩み抜いて苦渋の決断を下すという設定で予定を一日延ばし今夜会見しても許されました。
頼みの綱のワクチン接種は昨日の会見ですと本格化は6月だということですので当分先のことです。
それまでの間は国民の協力がいちばんの武器です。総理会見のメッセージはこの上なく大切です。
どのタイミングでどういった内容をどんな立ち振る舞いで行うのかは徹底して練る必要があります。
菅総理の言い回しの修正は必須です。語彙は少なく常套句が目立ち内容の乏しさを目立たせてます。
菅総理は、「いずれにせよ」で発言を取りまとめて、「しっかり」とやりますで締めくくります。
何も言っていないのと同じです。しっかりやるのは当たり前です。あえて述べる必要はありません。
どのようにしっかりやるのかの基本的部分を明確に具体的に前向きに述べるのが総理の役目です。
菅総理のくせは国会での与党質問の甘さにも原因があります。総理の決意を伺う質問が多過ぎます。
菅総理の答弁は「しっかりやります」です。国権の最高機関である国会でのやり取りのレベルではありません。
野党質問では菅総理も面子がありむきになることもあるでしょう。与党質問で鍛錬したほうが適当です。
与党議員が野党を焦らせるぐらいの厳しい質問をして菅総理がきちんと答えことで受け答えは変わるでしょう。
菅総理は来月前半に訪米してバイデン大統領との会談を控えています。日本という国家の当面の一大事です。
どんな立ち振る舞いをするかどんな内容の言葉を発するか微に入り細に入り詰める必要があるのは当然です。
記者会見は絶対におろそかにできません。懸案の中国問題を聞かれ昨日のようなあいまいな答えは許されません。
早急に対策チームを結成して菅総理記者会見を根本から修正する策を講じるべきだと思います。