質の高い国会論議が聞きたい

NHKプラスが始まって国会中継を視る機会が増えました。パソコンで関心のある個所だけを視れるからです。

国会論議の劣化が進んでいると思いました。憲法41条で国権の最高機関とされているのに大丈夫かと思いました。

菅総理を始め政府側の答弁が悪いとする報道が多いですが必ずしもそうではありません。

十年一日のような質問の仕方がまかり通り国会論議を陳腐化させている側面が多分にあります。

特に与党側の質問は、政府を持ち上げる内容が多く質問する必要があるかと首を傾げるほどです。

与党が政策に精通しているのは当然です。与党こそ内容の濃い質問をして国民の理解を深める端緒とすべきです。

与党議員が菅総理の決意のほどを質問します。菅総理はしっかりやりますと答えます。時間の無駄使いです。

連立与党の公明党も存在意義が問われてます。平和や弱者の立場など公明党ならではの視点十分でしょうか。

米中対立の中で日本は日米同盟重視の立場をとらざるを得ません。中国との緊張激化もあり得ます。

一貫して日中関係重視の立場をとってきた公明党として自民党に当然注文があるはずです。

真正面から議論を戦わせることで公明党の独自の立場も国民から理解されますし政策に深みが出ます。

立憲民主党と共産党は政府を叩く立場からの質問が圧倒的です。旧来型の野党スタイルです。

現在は衰退国家日本の行く末が案じられているのです。政府を叩いていればそれで良しは時代錯誤です。

野党として具体性のある政策提言が求められています。がなり立てていれば良いという時代は終わりました。

共産党参議院議員の大門実紀史さんの質問を聞きました。この政治家は、共産党なのかと耳を疑いました。

政府の立場に一定の理解を示しながら共産党の主張である消費税の減税をコロナ対策として求めてました。

麻生財務大臣は主張は対立していても大門さんの質問を心地よく受け取めているかのようでした。

質の高い国会論議に向けてヒントがあります。政敵であっても互いの信頼感が土台にありました。

日本維新の会と国民民主党は是々非々の立場から政府に注文を付ける提言型の野党を目指してます。

維新議員の質問は改革政党であることを前面に押し出します。他の野党をやゆし品格にかける傾向があります。

国民民主党は印象が異なります。参議院議員の川合孝典さんのコロナ対策についての質問を聞きました。

川合さんは繊維関係の労組の出身です。労組へのヒアリングに基づき具体の提案をしてました。

訪問介護に携わる方々からの要望を踏まえての質問もしてました。配分時間が短い中で真摯さを感じました。

途中言葉を荒げる場面もありましたが真剣さを一層際立たせていて好感を持って聞けました。

国会に相応しい論議は絶滅していませんでした。国会がこうした論議で満ち満ちて欲しいです。

国会は情報発信の場に変化を遂げてます。質の高い緊張感のあるやり取りが増えれば国民の関心も増します。

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