酒匂川流域の首長の真価が問われる!

富士山が平安時代の貞観噴火中の爆発を起こすと溶岩が酒匂川流域に押し寄せると発表されました。

小田原市、南足柄市、山北町、松田町、大井町、開成町の首長にとっては一大事です。

全く想定していなかったからです。松田、大井、開成の3町は指揮をとる役場庁舎も危ういです。

特に開成町は町内全域が溶岩流に埋められると予測されてますので逃げ場は町内にありません。

山梨、静岡、神奈川3県の富士山火山防災対策協議会の公式発表です。無視できるはずがありません。

まずは新想定の根拠をきちんと住民に伝える努力が不可欠です。不安感を醸成したままにしてはなりません。

流域の各首長も十分に理解しているとは思えません。各市町当局も住民も理解を深めることが急務です。

私は今回の発表のやり方自体にひどく違和感を覚えます。唐突過ぎて過剰反応の恐れもあります。

また逆に溶岩で埋まってしまうのだから何をしても無駄だと諦めてしまう思考停止型の反応もあり得ます。

流域の関係首長が連携しあって住民への丁寧な説明を行い理解を深める作業をしなければなりません。

私は逆にチャンス到来だと見ます。酒匂川流域の防災対策への関心を一気に高める可能性があるからです。

酒匂川流域は上流部は静岡県で中・下流部は神奈川県でふたつの県にまたがっています。

上流部の御殿場市、小山町を含め神奈川、静岡両県の関係自治体同士の連携は盤石であるとは言い難いです。

溶岩流の新想定が関係自治体の連携強化のきっかけになれば新想定のひとつの効果だと言えます。

流域の中心都市である小田原市と御殿場市が中心となって溶岩流対策を考える場を新たに作る必要があります。

溶岩流は手に負えないので逃げるしか方法がないという発想は思考停止と同じだと思います。

現代の最先端科学技術を活用してできる限り溶岩流の被害を小さくするための方策に知恵を絞って欲しいです。

ふたつの県のみで対応は困難です。国土交通省の全面協力が絶対に不可欠であることは言うまでもありません。

国土交通大臣は歴代公明党です。政権を握っている自民党だけでなく公明党の議員も関心を深めて欲しいです。

溶岩流が押し寄せる新想定の公表によって酒匂川流域は日本有数の危険な河川となりました。

お国の出番でしょう。それを両県知事に激しく迫るのが流域自治体の各首長の重大な任務です。

新想定が公表されたまま大人しくしていてはなりません。公表したからには県に責任を取ってもらいましょう。

乱暴な言い方をすれば落とし前をつけてもらおうじゃないかということです。両県の知事に談判すべきです。

両県の力量では対応できないことはわかり切っているので国に働きかけろと知事のけつをひっぱたくのです。

国に全面的な関与を約束させて対応策を練っていき順次やれるところから進めることが本来です。

酒匂川を国管理の一級河川へと格上げを目指しましょう。流域の関係各自治体の首長の真価が問われてます。