菅総理、師匠直伝の腕前を披露する時

菅総理大臣は早期解散を否定しました。新型コロナ最優先とのことです。まっとうな判断だと思いました。

立憲民主党の安住国対委員長の内閣不信任案発言が導火線となり自民党の二階幹事長が開き直りました。

不信任を出せば解散を総理に進言するぞといわば脅したのです。与野党間で火花が散った訳です。

菅総理が主導権を握るためには政局はすべからく自らの決断から始まらなければなりません。

野党が言い出し二階幹事長が受けて立ち解散・総選挙となれば菅総理大臣はかやの外だと見なされます。

いったんチャラにし、師匠と仰ぐ梶山静六元官房長官ばりの緻密な戦略を立て直し実行する時です。

政界の暴れん坊として名を馳せた亀井静香元衆議院議員が日本外交の指針について本質を突いた発言をしてます。

アメリカのポチになるな!、中国の食い物になるな!、ロシアに騙されるな!の三大原則です。

外交についての発言ですがそっくりそのまま菅総理の政局に臨む姿勢として道しるべになります。

安倍前総理のポチになるな!、二階幹事長の食い物になるな!と読み替えることができます。

安倍政権を継承したからと言って安倍前総理にひれ伏していてはいつまでたってもポチに過ぎません。

訪米に当たり安倍前総理の意見を聞くのは信義上正しい選択ですが言いなりになる必要はありません。

安倍前総理が、講演などの場で自分が助言した通りだと得意気に胸を張る姿が目に浮かびます。

日米同盟という枠組みの中で独自性にこだわる必要があります。台湾と沖縄政策に可能性があります。

菅総理はコロナに集中と言っているのですから、台湾のコロナ政策の成功体験を学ぶことは妥当な選択です。

民間ベースで連携を進めて行くことで中国側の反発を押さえながら実のある関係を築くべきです。

この選択の延長線上に台湾の世界保健機関への加盟に向けての日米両国の連携強化はあり得ます。

懸案の沖縄・普天間基地の移転について沖縄への大胆な自治権拡大とセットで問題解決を図るのはどうでしょうか。

沖縄の世論の分裂は中国を利するだけです。大局に立った判断を沖縄県民に求めて行く必要があります。

今度の訪米でバイデン大統領に思い切って提案し協力を呼び掛けることは菅総理の独自性の発揮です。

日米同盟強化路線の貫徹は、親中派の親分である二階幹事長の食い物にならないための菅総理の防波堤です。

残るもうひとつの指針、ロシアに騙されない路線を国内政局に置き換えることは脱安倍前総理の動きと連動します。

安倍前総理がロシアのプーチン大統領との関係強化で北方領土問題解決への道を探っていたからです。

二島返還などの甘言に惑わされてはなりません。おいしいところだけ持っていかれ日本のメリットは疑わしいです。

ロシアとの関係改善を図ってきた国内勢力と一線を画しロシアとの関係は様子見が妥当です。

米中関係と同様米ロ関係も暗雲が漂ってます。危ない橋を渡らないことこそ騙されない道です。