菅総理の堂々たる態度を望む

日米首脳会談が16日に決まったと発表されました。画期となる首脳会談であることは間違いありません。

少なくとも30年程度は続くと見られる米中対立の時代において日本の立ち位置を示すことになるからです。

菅総理は、堂々と日本国としての意思を表明して欲しいです。自信なさげにおどおどとした態度は厳禁です。

菅総理がおどおどとした態度に終始していればアメリカ国民はその姿に日本人を投影することでしょう。

衰退が続いている日本国の象徴のような姿に映るのではないでしょうか。それでは訪米の意味はありません。

日本国は苦難にあえいでいるとはいえ国民の力で困難を克服しようとしている姿勢を示さなければなりません。

菅総理大臣の全ての立ち振る舞いは国民意思の象徴となります。おどおどとした態度が厳禁である理由です。

菅総理は昨年9月の総裁選への出馬表明の記者会見を始め国会答弁においても堂々たるという表現は当てはまりません。

常に原稿を気にして自信なさげです。眼力も乏しく迫力に欠けます。官房長官時代の凄味は失せてます。

新型コロナの記者会見では政府の分科会の尾身茂会長の方が堂々たる態度でどちらが総理なのかと思うほどです。

菅総理に欠けているのは開き直りです。たたき上げで権力の座をつかんだ凄味がその態度に出ていません。

安倍総理という太陽の光を浴びて輝いていたに過ぎない月のような存在のまま総理の座に就いたかのようです。

総理は太陽の役割であって自ら光を発しなければなりません。自分を信じないで光は発せられません。

今度の日米首脳会談は菅総理にとってこれまでの政治家人生をかける最初で最後の大舞台であると思います。

徹底的に開き直って会談に臨んで欲しいものです。いちかばちの大博打だと考えて欲しいです。

日本は1945年8月の15日の敗戦後アメリカを中心とする連合軍の占領を受けました。

最高司令官マッカーサーは帰国後日本人は12歳の少年のようだとアメリカ議会で証言しました。

自信なく素直でけなげな少年の姿のように目に映ったのでしょう。菅総理は成長した姿を見せなければなりません。

高度成長からバブル崩壊を経て経済の低迷と新型コロナにあえぐ中で中国の台頭と向き合っているのです。

日本はアメリカによってもたらされた自由と民主主義を重視し人権問題にも高い関心を持つことを明言すべきです。

アメリカによる戦後民主主義の中で菅総理自身少年時代を送って育っているのですから説得力があります。

おどおどとした態度から抜け去るためには昭和天皇が示した捨て身の姿勢を学ぶ必要があります。

昭和天皇は初めてマッカーサーと会見した際に自分の地位の安定より先に国民に食料をと要求しました。

菅総理も日米首脳会談で成果を上げて総理の地位を強固にしようなどと欲に駆られてはなりません。

あくまでも日本の苦境を脱するためです。そのためにはアメリカとの同盟強化が不可欠だと決断したはずです。