岐路に立つ立憲民主党
菅政権、順風とはほど遠くても命脈を堅持している最大の功労者は野党第一党の立憲民主党だと思います。
反対することを金看板としている政治姿勢を変える兆しが見えないため万年野党の道をまい進してます。
菅政権や与党にとってやかましい存在として意識しても政権の座を脅かされる恐怖感はないでしょう。
2009年夏から2012年末までの旧民主党政権の混乱は国民の脳裏に消し難い記憶としてこびりついてます。
旧民主党政権時代を知らずアレルギーがないはずの若い世代は立民ではなく自民党政治を歓迎しています。
これでは旧民主党を引き継いだ立民に明日はありません。NHK世論調査の支持率は5%、6%台で低迷してます。
この原因を探り脱却する姿勢が枝野代表ら執行部からは伺えません。菅政権を叩くだけです。
昨日原発汚染水の海洋投棄の方針が正式決定されました。枝野代表は結論ありきだと批判しました。
3・11の原発事故は旧民主党政権の時に発生しました。枝野代表はその当時官房長官でした。
菅直人総理と並んで事故処理の真っただ中にいた政治家のひとりです。当事者だったのです。
原発汚染水の問題が大きな課題として浮上したのは旧民主党政権が崩壊した後のことです。
とはいえ全ては一連の課題として位置づけられます。責任の一端を負っていると思います。
結論ありきだというのであればいち早くこの問題をクローズアップさせて代案を提起すべきです。
先送りは代案ではありません。汚染水はたまりタイムリミットが近づいているとされるからです。
それができない以上は海洋投棄は止む得ない判断として風評被害などの被害軽減策を共に考えるべきです。
政権を叩けば自党に有利になると考えるのは短絡です。自らの責任をきちんと認識する姿勢が信頼を生みます。
ワクチン接種が遅れているのは政府の失策だと立民は主張します。確かに失策だと言われても仕方ない状況です。
しかしその責任は全て現政権にあるのでしょうか。このワクチン問題はそんな単純な問題ではありません。
ワクチンを迅速に開発できない多様な要因が複雑に絡み合って現在の菅政権が全てを背負っていると見るべきです。
パンデミックと言われる国家的緊急事態に対するシミュレーションの不徹底さから問題は発生してます。
国家を揺るがす重大課題を認識しても解決に向けて具体に動くことができずに先送りする体質は日本の病です。
菅政権を叩けば済む問題ではありません。日本の政治風土に由来する病に超党派で立ち向かうべきです。
政府を叩いて留飲を下げているのは抵抗野党路線そのものです。永遠に政権は回ってきません。
政権の座に戻り日本の危機を救いたいのであれば根本から政治姿勢を転換することが不可避です。
共産党と組む野党連合は国民の支持が得られません。決別することが抵抗野党から抜ける道です。
是々非々の姿勢を鮮明にし政権との距離感を詰めることが逆に政権に近づく道だと思います。