続々・日米首脳会談

何のための日米同盟の強化なのかの本質を見据えた議論が乏しいように思え危うさを感じます。

日米同盟を目的化してしまってはアメリカ追随でアメリカのポチに成り下がってしまいます。

アメリカ追随は中国敵視一辺倒と裏腹です。これでは余りに白黒はっきりし過ぎて危険極まりないです。

何のための日米同盟強化なのかという原点を明確にし意味するところを共通理解とすることが重要です。

日米同盟は第一義的に日本の国益にかなうからであってアメリカのお先棒を担ぐためではありません。

中国とけんかすることでもありません。アメリカの力を借りて中国を遠ざけることにあります。

日本は衰退の道を辿っておりここ10年で国づくりの設計図を作り直し再生に向けて動かなければなりません。

これこそが日本の最重要で喫緊の課題です。そこに集中するための国際環境を整えなければなりません。

中国の領土的野望を阻止するための防波堤が不可欠です。その防波堤に当たるのが日米同盟の強化です。

日本は、根本から国のありようを問い直し世直しの設計図と実現するための工程表が求められてます。

黒船襲来の明治維新以来の変革となります。腰を据えて取り組む国際環境を作らないとなりません。

明治維新以来の変革ということは明治維新で打ち立てられて今日まで続いているがんじがらめな体制を壊すことです。

菅総理が言うところのタテ割り打破のためには国家体制そのものに手をつけなければ無理です。

デジタルやグリーンは世界の趨勢をあとから追いつけ追い越せの明治以来のいつものパターンに過ぎません。

これでは世界に冠たる国家として生まれ変わることはできません。根っこが変わらないからです。

東京を中心とする一極集中体制を解体し多様で分権的な国家体制を打ち立てて始めて新たなに国に生まれ変わります。

特に中国とロシアの圧力にさらされている沖縄と北海道の体制は徹底した見直しが不可避です。

両地域に大胆に自治権を与え経済的活力を発揮できるようにする一方で強固な防衛体制を引かなければなりません。

沖縄と北海道は安全保障上の観点から可能な限り迅速にプランをまとめ実行に移さないとなりません。

そうでないと中国に食い物にされロシアに騙される道を歩んでしまう危険性があるからです。

本州や九州、四国などその他の地域は急ぐ必要はありません。時間をかけて体制変革の案を練るべきです。

菅総理は、地方分権改革に一貫して携わってました。国と地方の関係について熟知しているはずです。

日米同盟強化を確認した今残された最大の課題は国家体制変革の道筋をつけるのが使命です。

9月までの任期中に論点整理して道筋をつけることはできます。タテ割りの打破に直結する大仕事です。

9月で総理を退くか否かは関係ありません。かりに退任しても政治力を発揮する源泉とすべきです。

総理の座に綿々としなければやれます。日本のために捨て身になれるか梶山静六さんが見てます。