土屋由希子湯河原町議の後進の道を拓くための戦い

昨日は神奈川大学の政策過程論の講義の日で前回に引き続き湯河原町の土屋由希子町議に参加いただきました。

土屋さんが懲罰処分の取り消しを求めて起こした裁判を主なテーマにオンラインで講義を進めました。

そもそもなぜ訴えたのか率直に伺いました。最終結論は明快でした。後進の道を拓くための闘いでした。

先年3月湯河原町議に断トツのトップ当選でデビューした土屋さんを待ち受けていたのは居心地の悪さでした。

新型コロナウィルス対策としてのお座敷券に楯突いたところから土屋さんは居づらさを味わいました。

町議会の同僚議員だけでなく行政の職員からも接するのを避けようとする空気感がみなぎって行きました。

土屋さんは遅ればせのマスクの配布をいまさらマスクと批判、町税の滞納者リストの議会への公開を問題視しました。

議会の慣例に従わない土屋さんは跳ね上がりものとなって冷たい目にさらされ続けたのです。

昨日の講義で土屋さんは「私は強そうに見えるけど大変だった。」と本音を語ってました。

女性議員をもっと増やしたいと思ってもこうした環境の中では後に続く人は出ないと思ったということです。

最高裁の判例変更で地方議会の懲罰処分も訴訟対象となることになったタイミングで踏ん切ったということでした。

裁判を通じて湯河原町議会の実態を知ってもらい町民意識を変えることにもつながると考えました。

裁判を起こすこと自体は一度はやってみたいという気持ちを持っていたとも話してました。

このあたりが肝っ玉の据わったところで将来の大物政治家を十二分に予感させるところです。

昨日の講義には住民の立場から二人のゲストを招きました。ひとりはゆがわら町民オンブズマンの濱田知子さんです。

濱田さんには町民として土屋さんの行動をどう見ているのか伺いました。支持する人は増えていると見てました。

もうひとりは開成町初の女性自治会長の清水友紀さんです。清水さんは土屋さんをパイオニアと見てました。

町行政に敢然と異議申し立てをしても許されるんだということを土屋さんは実践していると話してました。

清水さんはアメリカの大学で学び、ドイツで暮らした経験がありますのでその視点からも意見を聞きました。

興味深い話が聞けました。アメリカ人を説得するには君はヒーローになれるというのがいちばんだというのです。

ドイツ人にはこれは法律だと言うのが説得力があり、日本人にはみんなそうしているというのが良いというのです。

言い得て妙だと思いました。土屋さんも日本社会独特の同調圧力との闘いを継続中だと思いました。