4次元の危機に直面する菅総理

菅総理が師と仰ぐ梶山静六元官房長官は変数が四つあると解けないと口癖のように語ってました。

弟子の菅総理は今まさに四つの困難な課題に直面しています。このまままでは危ういです。

四つの困難のいの一番は言わずもがな、新型コロナです。感染拡大防止のためのワクチン接種が最大の課題です。

続いて東京オリパラです。世界規模のイベントは新型コロナ抑制と完全に矛盾します。

今年も集中豪雨の季節になりました。もし発生すれば新型コロナ対応と重なり混乱必至です。

最後は菅総理自身の進退と関わる総裁任期が9月に迫ってきていることです。解散・総選挙とも直結します。

整理できない超難問が四つも立ちはだかってにっちもさっちもいかない気分に落ち込みそうです。

一番危ないのは運を天に任せ目算もなく突っ込むことです。太平洋戦争で大失敗を犯したパターンです。

日本国を再び奈落の底に落とすことがあってはなりません。利害得失を探り進路を決めなくてはなりません。

梶山さんの説に従えば四つの変数には対応できないのですから変数を減らすしかありません。

自分の出処進退や解散総選挙のことは一切考えず捨象することで変数は三つになります。

集中豪雨対応は早急に小此木防災大臣をトップに据えて関係閣僚で万一に備えることが不可欠です。

コロナ対応のように誰が司令塔なのか明確でないチーム構成は国民への発信力に欠けます。

防災大臣をトップに国土交通大臣と総務大臣の三本の矢によるチームを事前に作るべきだと思います。

住民への避難情報の提示方法が変更となり避難指示に一本化されたこともありますので徹底して欲しいです。

残りはコロナと東京オリパラです。望ましいのはコロナの一点突破全面展開だと思います。

オリパラを中止してコロナ集中で日本の危機を救う道がいちばんシンプルで成功の確率は高いです。

しかしIOCは開催にとことんこだわっているようで菅総理もその意向に従って対応する考えです。

コロナとオリパラは、絶対矛盾ですので折り合えません。せいぜいリスクを下げるだけです。

絶対矛盾を解くカギはひとつだけあります。それは国民の納得です。それがあれば辛うじて前進できます。

どのような形ならばコロナ対策にあえぐ医療現場に負担をかけずに簡素な大会にできるかを示すのが先決です。

危機的状況下での開催となるのですから経済的利得ではなく徹底して安全安心優先の視点から検討すべきです。

どんなに突き詰めてもリスクは残ります。情報公開を徹底し国民の納得を得なければならないと思います。

オリパラは国民の納得の上にあるべきです。総理として最も胸に刻むべき基本だと思います。