出過ぎた杭からレジェンドへ上田令子都議の闘い

東京都の小池都知事と言えば”女帝”とまで称されるほどの絶対的な存在感を有しています。

逆らうには半端でない勇気が必要です。生半可な気持ちで楯突くことは粉砕されてしまう恐れがあるからです。

4年前の都議選では自民党が小池都知事率いる地域政党都民ファーストの会に惨敗しました。

自民党も正面切ってのけんかを控えてます。昨年の知事選では候補者を立てられませんでした。

こうした中でたった一人の女性都議が孤高の反乱を起こしてます。ひとりで小池都知事不信任案を提出したのです。

地方議会では特段の取り決めがないか限りひとりでも不信任決議案が出せることを逆手に取ったのです。

上田令子都議です。現在2期目で小池都政がパフォーマンス重視で実効性のある政策を展開していないと反発してます。

新型コロナキャンペーンで大手広告代理店などに11億の予算を使いながらきめ細かな支援金の支給がないと追及しました。

不信任案は同調者はなく否決となりました。それでも提出した勇気は誰も否定できないでしょう。

上田都議は「自由を守る会」という地域政党を立ち上げて都議会でひとりで闘っているのです。

神奈川大学の政策過程論のリモート講義に参加してもらい直接話を聞きました。気風の良さにほれぼれします。

ナチスのヒトラーに断じて屈することなくイギリスを勝利に導いたチャーチルの言葉をこよなく愛してました。

勇気を失うのがいちばんみじめだという言葉です。カネでも名誉でもなく勇気がいちばん大切だとチャーチルは言います。

チャーチルの言葉に心酔している上田都議を見て私は幕末維新を駆け抜けた西郷隆盛の言葉を思い出しました。

いのちもいらず名もいらず官位も金もいらない始末に困る人物でなければ大事を任せられないという言葉です。

チャーチルはもちろんのこと上田都議も始末に困る人物なのです。ただ者ではない女傑だといえます。

都議選は24日告示で7月4日投開票です。選挙を目前に控え”女帝”に正面切ってけんかを吹っ掛けました。

1年前の知事選で370万票の小池都知事に逆らうことは場合によっては落選の恐怖もあります。

しかも上田都議は前回は小池都知事を支援し今は袂を分かち無所属で出馬です。でも大人しくしません。

小池都知事に真っ向勝負を挑むことで自らの存在感を示そうとしてます。忖度やゴマすりとは無縁の存在です。

中央政界でも見当たらなくなった不屈の情念の政治家です。千万人といえども我往かんといった感じです。

都議選江戸川区は激戦です。勝ち抜けば、上田都議は出過ぎた杭からレジェンドへ変身です。

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