人生ノート6~親父の背中~

1998年2月に開成町長に就任後、開成町の町づくりについて見直してみました。しっかり組み立てられていることに驚きました。

1965年に基本的な考え方がまとめられていました。6.56平方キロという神奈川県で最も小さな面積の町、すべてが都市計画区域に入っていました。

都市計画と書くと専門的に聞こえますが、難しく考えないで、全域、計画的に町づくりを進めようと考えていただければ良いと思います。

画期的なことだと思いました。町を三分割して。水田を守る区域、旧来の住宅区域、新たな開発区域に分けました。水田を守る区域から整備を始めました。

この地域が今や開成町の最高の名所となっているあじさいの里です。町の宝物である水田地域を守るところから手がけたという発想にうなりました。

まず守るところの設定。これが町づくりのポイントです。ここを曖昧にしておくといつの間にか開発の波にさらわれて虫食いになります。

私の父が町長だった時の決定です。こんなことを考えていたんだと父を見る目が変わりました。親父の背中が大きく見え出しました。