続々・じいじの脱男性社会論

中島みゆきさんの代表曲のひとつ「糸」。歌詞は「たての糸はあなた、横の糸はわたし」となってます。

日本の伝統的な価値観を表してます。たては、一家の大黒柱を想起させます。それを支えるのが女性となります。

女性は控えめで男性を立てるのが理想とされてきました。しかし現代の様相は異なってきています。

女性がその持ち合わせている能力を前面に出しても以前ほどはやゆされたりしなくなりました。

それでも日本における女性の社会進出は全く不十分なことは昨日述べた通りです。原因の考察が必要です。

洋の東西を問わず女性の社会進出の最大の敵は男性の恐怖心だと思います。怖れているから過剰に反応するのです。

次元が異なってしまいますがヘイトスピーチや差別の問題の背後にある根本的問題は恐怖心だと思います。

本当に自信があれば存在を認められ制度が揺らぐことを許容できるはずです。女性の社会進出に対してもしかりです。

日本で女性の社会進出が進まないのは日本の男性の恐怖心が他国より根強いということが想像されます。

ではなぜ日本の男性はそれほどまで女性の社会進出を恐れるのかということが問題となります。

私の仮説はおじさん世代以上と若い世代との間の世代間の断絶の溝が深いというものです。

女性が主として担ってきた家庭での育児や教育の大切さに対する男性の理解は確実に深まってきています。

これは若い世代の男性が子育てに積極的に関わるようになってきたことによってもたらされた変化だと私は見ます。

女性が担ってきた家事労働を自ら体験することで女性を怖れではなくパートナーとして認識するようになったのです。

こうした底流の変化があるにもかかわらず女性の社会進取が進まない理由を探らなくてはなりません。

子育てなどへの関わり方が極端に少なかったおじさん世代が居座り若い世代の価値観が広がらないのです。

おじさん世代が社会の表舞台から後景に退いていけば日本においても女性の社会進出は今より進むと思います。

問題はそこまで悠長に構えていて日本の衰退を止めることができるかという懸念があるのです。

女性の側の問題にも触れなくてはなりません。現状が好ましくないとするならば自己主張すべきなのです。

知らず知らずのうちに男性優位を容認しておいた方が楽に立ち回れるという姿勢では変革は期待できません。

行き詰った日本社会を是正するには女性の力が不可欠なのです。使命感を持つことが何より大切だと思います。

女性が動けば若い男性が続きます。良識あるおじさんも応援します。社会変革の流れが強まります。