神奈川県議会定数のアンバランスを抜本改革する

定数105の神奈川県議会で国勢調査に基づく人口の増減で選挙区に見直しが行われると報じられました。

2019年の統一地方選挙の時は私の住む地域である足柄上地域が隣の南足柄市と強制的に合区されました。

各1だった議員定数も減らされて地域を代表する県議は1人となりました。面積は広くても人口が少ないからです。

更に地域の中心都市の小田原市も人口減少が進み定数3が2となりました。神奈川県西部で見ると2人減りました。

悪夢はさらに続きます。今回の選挙区見直しでは小田原市と隣りの足柄下郡が強制合区とのことです。

足柄下郡は箱根、湯河原、真鶴の日本を代表する観光地域です。人口減で単一の選挙区として成立できないのです。

前回小田原市の定数が1減でしたので更に定数が減ると由々しき問題です。これは断じて避けて欲しいです。

全ては人口だけに基づいて定数配分が決まってしまう仕組みに原因があります。見直しが不可避です。

こうした主張をする正当性が神奈川県の場合はあります。県とほぼ同様の権限を有する政令指定都市の存在です。

横浜市、川崎市、相模原市と3市あるのです。神奈川県の人口の3分の2を占めているのです。

神奈川県の関与が無くても自律的な行政運用ができる地域が3分の2と言うことと同意義です。

率直に言えば政令指定都市の県会議員は仕事のわりに数が多すぎるということに他なりません。

私たちの地域のように県会議員の仕事が比較的に多い地域は数が減らされ逆の地域は数が増えるのは矛盾です。

全体の定数を増やすことは非現実的である以上仕事量に合わせた定数の配分を考えるべきです。

仕事量を算定するのは困難ですので政令指定都市とそれ以外の一般市町村で定数の基準となる人口に差をつけるのが合理的です。

例えば政令市1に対し2倍とか3倍の定数配分を一般市町村に許容するとかです。一定程度1票の格差を容認するのです。

国政選挙でも完全に平等ではなく2倍以内とか一定の目安を示していることでもあり正当性はあります。

人口に基づいて定数配分を行うという大原則の見直しですので憲法問題を含めて慎重な論議が必要であることは理解します。

しかし現状を放置すれば人口減少地帯の県議はいなくなり仕事のない地域の県議は増える一方となります。

政令指定都市県議が65人で一般市町村選出議員が40人です。政令市側の議員がどう考えるかにかかってます。

政令市の県議が自らの地位の安定だけを考不公平な現状に目をつぶってしまっては問題は解決しません。

政令市の県議が一般市町村をも視野に入れたオール神奈川の視点を持って始めて定数問題は解決の道が拓けます。

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