新型コロナウィルス対応の政治学98~究極の後手~

菅総理、都議選の結果を見て落ち着かないことと思います。選挙の顔として失格の烙印一歩手前です。

33議席では第一党と胸を張れません。自公で過半数に遠く及びません。敗戦と言えます。

菅総理の新型コロナ対応について都民の反応は厳しかったと見て差し支えありません。

菅総理のコロナ対策は先手を打つのではなく常に状況の先行を許しあとから追いかける後手型の対応です。

なぜそうなるかは単純明快です。新型コロナには二兎は通用しないという大原則を学ばないからです。

GoToキャンペーンで目を覚まさなければならなかったのに何度失敗しても二兎を追い続けます。

極めつけは観客入りでの東京オリパラ開催でした。新型コロナは即座に反撃を始めました。

東京都の感染は収束に向かうどころが再びレベル4の感染爆発が懸念される状況となりました。

政府分科会の尾身会長がオリパラをどうしてもやるのであれば無観客という提言をしました。

人流増加の加速要因となるオリパラを観客入りで行い一方で感染抑止という絶対矛盾は解消できないということです。

しかし菅総理は提言を無視しました。上限1万人という目安で準備を進めてしまいました。

ところが東京の感染状況の悪化で無観客も検討せざるを得ない状況に追い込まれました。

最終責任を取る決意であるのならば開催国のトップとして全責任を負って無観客を要請すれば良いのです。

中途半端な対応を続け結果的には最初から踏み切ればよかった的やり方はいい加減にされたらどうかと思います。

報道によれば無観客と有観客を分けるとか1万人ではなく人数を下げるとか姑息な手段を考えているようです。

無用なあがきを続けたところで新型コロナの思うつぼです。白旗上げて降参して無観客で行くべきです。

これまた報道によれば決めるのは5者でとか述べて自らの責任の所在をあいまいにしようとしてます。

トップとして見苦しい態度です。ここまで来て責任がどうだこうだと言って何の意味があるのでしょうか。

全責任は我にありとなぜ明言できないのでしょうか。たたき上げで失うものはないのではないですか。

国民は菅総理のうろたえを見透かしてます。菅総理の対応が東京オリパラを汚しました。

この日のために精魂込め鍛えてきたオリパラアスリートを侮辱することにもつながります。

後手を続けた結果東京オリパラ本来の輝きをどんどん色あせたものとしてしまったからです。

全面無観客開催の決断は”究極の後手”、後手の集大成です。選挙の顔として生き残りを図るのならほかに道はありません。