人生ノート12~地方分権改革推進委員会2~

地方分権改革推進委員会の委員を務めていて良かったのは直接政府に疑問をぶつけられることです。私の主張を認め方針を変えてくれたこともありました。

私が足柄消防組合の組合長だった時、南足柄市の防災担当の責任者を消防長に抜擢しました。しかし、消防長になるための基準は国が定めています。

消防の管理職の経験とか細かい規定があります。私が抜擢した職員がこの基準に適合しないことが判明し問題となりました。

地方の消防長を誰が登用するかは組合長が決めることで国が細かく指図することではないと反論しました。結局国が折れました。

現在では、各地方自治体の条例で登用の基準を定めることができるようになりました。ささやかですがきちんと主張した成果です。

地方分権改革は与えられるものではなく地方の側が自ら考えて疑問が残るところを一つ一つ解決していくことが本来の姿です。

地方の側が現場に視線を向けて国の縛りでがんじがらめになっている現状を変えていかない限りほとんど前進はありません。鍵は地方側が握っています。

しかし、小さな市町村は国の制度変更を追いかけるのが精一杯で人的な余裕がありません。ここが改革が進まない大きな理由です。