大谷翔平ショック
作詞家の故・阿久悠さんが「武士は階級だがサムライはスピリットだ」との名言を残してます。
サムライだと評する時は単に肩書や出自を言っているのではなくその人に宿る精神を表しているということになります。
ではサムライスピリットとは何か。剣術だけでなく孤高に耐え苦難に立ち向かう精神力を持ち合わせている感じです。
野球選手で言えばメジャーを沸かせたイチロー選手がいちばんピタリはまります。道を究める孤高のバットマンです。
群れることなくひとり鍛錬を重ね研ぎ澄まされた技を観衆に見せつける姿は格好良いです。
バッティングだけではありません。ベースを駆け抜けるランニングは羽が生えたようでした。
レーザービームと称されたライトからの返球はレーザー光線のように光跡を残し待っている野手のグラブに収まりました。
ところがイチロー選手以上の衝撃を与える選手が今年出現しました。大谷翔平選手です。
追い求めてきた二刀流が開花しました。バッティングは半端ではありません。ホームラン33本です。
オールスターゲームでは投げる方で魅せました。160キロ越えの速球を投げ込んでいました。
大谷選手もスピードランナーです。長身と長い足で盗塁を常に狙い、タイムリーが出れば本塁を陥れます。
大谷選手はサムライの系譜の中で異質です。孤高の人ではありません。仲間と談笑し明るさが漂ってます。
NHKの特集番組で野球が大好きな野球小僧がそのまま大きくなったと表現してました。言い得て妙です。
少年のような天真爛漫さがあり、アメリカ中の野球ファンを魅了してしまっています。
イチロー選手は道具を大切にします。バッドは自分の魂です。バッドボーイが粗末に扱っていると激怒しました。
孤高のサムライバットマンイチロー選手らしいエピソードです。大谷選手だったらどうなんだろうと興味が湧きます。
自分が投げた球でバットが折れてしまった打者に折れたバッドを拾って手渡しする優しい大谷選手です。
大切な自分のバットをバットボーイがいたずらしてもさほど怒らないのではないかと思います。
いっしょに遊んであげるふりしてそっと諭したりして。イチロー選手とは違った対応をするのは間違いないです。
サムライイメージをも一新する超人選手が出てきたものです。これからもはつらつたるプレーを期待します。
暗たんたる気持ちにさせられてばかりいる日本政界にも大谷選手のような異次元のサムライの出現が待ち望まれます。
若くて、明るく、人格の完成を目指していて政治的技量も無ければなりません。探し出して世に出しましょう。