人生ノート14~地方分権改革推進委員会4~

地方分権改革推進委員会でメジャーな方々と日々接することができたのは素晴らしい体験でした。委員会の顔は委員長の丹羽宇一郎さんと猪瀬直樹さんでした。

丹羽さんは就任当時は伊藤忠商事の会長で財界の顔の一人でした。ざっくばらんでひょうひょうとした雰囲気の方でした。

余り細かいことにはこだわらずとにかく地方分権改革を進めろと旗を振っていました。こういったリーダーシップの取り方はありだと思います。

でもかなり熱い方で瞬間湯沸かし器みたいにカッとされます。私も委員会で怒鳴り合い寸前にまでなったことがあります。そのあとはカラッと忘れます。

一方猪瀬直樹さん。こちらは常に自らを売り出すことを虎視眈々と狙っているハンターのような方でした。鋭い問題提起をいつもされていました。

委員会のすべての審議をマスコミに公開することを提言したのも猪瀬さんです。テレビを意識して委員会の座る位置さえも注意を払っていました。

猪瀬さんは委員会が始まったばかりの2007年4月17日提言書を提出しています。国民(住民)のための地方分権改革をとなっていました。

この中で日本を救うための東京改造計画というものがあります。東京都の税収は東京都民だけでなく日本国全体のものであると書かれています。

東京都心の12区を国直轄のエリアに指定して税収を国家のものとしたらどうかという大胆な提案です。当時の試算で3・3兆円の税収がありました。

さて、猪瀬さんは副知事を経て現在念願の東京都知事に就任しています。自らを大胆に削って国に差し出す大改革をどう思っていられるのか聞いてみたいです。