“道”とスポーツ
無観客オリンピックが始まりました。この日のために人生を賭けてきたアスリートたちが躍動してます。
昨日昼食をとる前にテレビでオリンピック観戦と思い何気なくスイッチを入れました。
卓球の混合ダブルスの試合をしてました。日本は水谷・伊藤のペアで金メダルに近いと言われてます。
表示されている点数を見たらかなり離されていてしかも最終セット。負けたら準決勝に進めないと知りました。
11ポイントで勝ちなのに9ポイントまで取られ7ポイントも差をつけられてました。絶体絶命です。
水谷選手の落ち着き払った様子が印象に残ってます。本当に集中すると冷静でいられるのだと思います。
水谷選手の巧みなリードが若い伊藤選手が最後の最後に力を発揮できるよう舞台を整えました。
伊藤選手のサーブにドイツ選手が応対できず奇跡の大逆転をもたらしました。目を見張りました。
試合後伊藤選手は「水谷選手だから勝てた」と感謝の言葉を再三口にして涙してました。
ベテランのここ一番の働きに若い伊藤選手は励まされ勇気づけられ最後に力を発揮することができました。
水谷・伊藤ペアは中国との決勝に臨みます。大逆転を演じたメンタルの強さで栄冠を勝ち取って欲しいです。
柔道ニッポンが快調です。男子は二日連続で金メダル。高藤選手、阿部選手の試合後の振る舞いが注目されてます。
畳に正座して向かい深々と一礼しました。礼に始まり礼に終わるという武道を象徴するような行動でした。
戦いの場を与えてくれた畳に一礼するということは戦った相手選手も含めて感謝の気持ちを表していると思います。
柔道は、ただ力任せに勝てばよいのではなく精神性を重んじるスポーツであることを示していました。
競技の名前に”道”とついていることからも明らかです。”道”とは競技者としてあるべき姿を探求することです。
礼を大切にすることは典型的な規範です。高藤選手も安倍選手も忠実に柔道という”道”を守りました。
柔道の発祥の地、日本の聖地である日本武道館で大会が行われています。柔道の本質を示してくれました。
2人の礼儀正しい行為を見てふと大相撲の現状が思い浮かびました。横綱白鵬の振る舞いです。
14日目の大関正代戦で横綱ともあろうものが仕切り線のはるか後方でトリッキーな立ち合いをしました。
張り手は日常茶飯事です。全勝優勝の後はガッツポーズでした。相撲”道”が廃れている現状をまざまざと示しました。
優勝回数45回を誇ろうとも”道”を踏み外していては本当の大横綱とは言えません。柔道場に稽古に出かけて欲しいです。