神奈川大生からの神奈川県議会への警告

ときおり襲ってくる帯状疱疹の痛みに耐えながら神奈川大学の政策過程論の試験レポートの採点を行ってます。

学生たちのレポートの中に怒りがこもっているレポートが散見されました。神奈川県議会の実態に対してです。

フジテレビの午後の情報番組「イット」で昨年9月29日に本会議中さぼっていた神奈川県議会議員の特集を流しました。

学生のレポートで初めて知りました。与野党を問わずベテラン大物議員たちのさぼりぶりが放送されました。

9月7日と8日の県議会の本会議です。主な議題は新型コロナに対する神奈川県の対応についてです。

居眠りする議員、机上に仕事に必要なパソコンや筆記用具すらおいていない議員がいました。

パソコンがあってもネットショッピングをしている議員、読書にいそしんでいる議員もいました。

学生が怒るのは県議たちの恵まれた待遇が背景があります。ある学生はコロナ禍の中でも年収は1650万円と書いてました。

このほかに政務活動費が636万円が付きますので税金から2千万円を超える多額の報酬を得ているのが県議です。

今の学生の多くは100万円をはるかに超える多額の授業料を支払い通学しておりバイトを余儀なくされてます。

コロナ禍でバイト先も減り更に厳しい環境に置かれてます。こうした状況下で県議の怠慢ぶりを見れば怒ります。

学生は私が課したレポートを書くためにネットで様々な議会の実態を調査する中でフジテレビの報道を見つけたのでしょう。

神奈川県の黒岩知事は元フジテレビのキャスターです。出身テレビ局の放った調査報道をどう受け止めたのか興味があります。

本会議中にこれだけさぼる議員がいることは県知事の責任の一端を担っていると思うからです。

私は一度本会議の様子を傍聴したことがあります。やり取りは単調です。事前調整が行き渡ってます。

よって知事と議員とのやり取りは完全に形式的です。学芸会とまで言いませんが台本を読んでいるだけです。

これでは緊張感は出ません。聞いても無駄だと考え眠くなります。神奈川県議会の慣例が間違ってます。

片山元鳥取県知事が北海道議会を事例に学芸会とやゆしました。神奈川県議会も近いとの印象を持ちました。

県当局にとって好ましくない質問が出ないような調整を受け入れていては議会の役目は果たせません。

一方で県知事はどのような質問が出ようとも堂々と受け答えすることがトップに相応しい態度です。

こうした関係性を持つことが二元代表制を支えます。現実は理想とはほど遠いことが明らかにされました。

県当局も県議会も学生たちの怒りを真正面から受け止め二元代表制の理想に向け改革にとりむべきです。