神奈川大生から学ぶ地方議会改革・番外編

神奈川大学の政策過程論で地方議会を取り上げたのは、地方議会の重要性が高まっているからです。

アフターコロナ時代のまちづくりを想像した時余りの課題の多さに目が眩みそうになります。

人口減少・少子高齢化の勢いは止まりません。気候変動防止のための脱炭素の取り組みもあります。

更に年々被害の甚大化が顕著な災害への備えも待ったなしです。デジタル対応も追いかけて来てます。

歳入は少なく借金はうずたかく積もっているのにやらなければならない難問はあまたあります。

危機と言わずして何といえば良いでしょう。地方行政も地方議会も本来の車の両輪の自覚を持たなければなりません。

行政にお任せしていて議員の地位を保ち高額の報酬を得ていればそれで良しなんてのはもってのほかです。

行政は打つ手がなくなってきているのです。今こそ議会の方が粗削りでも良いから行政に大胆な提案をする時です。

行政を監視し予算の執行をチェックするのはもちろん議会の大切な役割であることは当然です。

しかし行政が行き詰っている現状ではそれだけでは足りないのです。行政には自らを否定するような改革はできません。

自由自在に意見を言える議会の立場を大いに活用して大風呂敷を広げる発想が求められてます。

神奈川県の状況を踏まえて一例を挙げれば県庁の移転です。もはや横浜に県庁を置いて置くのが妥当でしょうか。

政治も経済も情報も神奈川県の中心は横浜に偏り過ぎてます。一発大災害が発生すれば機能マヒになります。

神奈川県全体を見渡して少なくとも防災の機能の中心は横浜ではなく別の場所に拠点を置くべきでしょう。

神奈川県庁も警察本部も横浜市役所も全て横浜の湾岸エリアに集中立地です。こんな危ういことはありません。

横浜市は県庁所在地であることは当然視してます。この思い込みが神奈川県全体の防災を危うくしてます。

横浜の安全を確保するためにも全ての中心を横浜に置いている現状からの脱却が不可避なのです。

広域的防災を担う神奈川県庁は神奈川県全体を視野に捉える地域にに立地することの方が合理的です。

横浜市内の防災は県と同等の権限を持つ横浜市が責任を持って対応できるよう役割分担すべきです。

横浜市側から県庁移転論議は起こりにくいので横浜市以外の特に県央地域や県西地域から声が上がらなければなりません。

県庁が移るとしたら平塚市か厚木市のあたりだからです。両市の市議たちが中心になって恐れずに議論を興して欲しいです。

議員は発言が自由です。大胆不敵な夢を語れます。県庁移転論議が巻き起こることを期待します。