菅政権の最終局面
オリンピックが終わり菅総理の任期が9月末と迫ってきました。政権の最終局面を迎えました。
オリンピックの盛り上がりで政権浮揚したいとのかすかな期待は消えました。はかない夢でした。
マスコミの世論調査、朝日新聞支持率28%、NHK29%、読売新聞35%、いずれも最低を更新しました。
オリンピックはコロナの感染大爆発のもとで強行された祭典です。厳しい現実を覆うベールでした。
ベールがはがれれば隠されていた厳しい現実が顔を出します。一時の夢の後だけにより先鋭的に映ります。
内閣支持率は更に低下していくと見ます。デルタ株の猛威を見誤ったつけです。
22日は菅総理のおひざ元の横浜市長選挙の投開票日です。楽観は全く許されない状況です。
菅総理は現職の林文子市長を下ろし小此木八郎国会公安委員長をカジノ反対へとひょう変させて権力維持を図りました。
無理な算段が自民党の分裂を呼んでしまい結果として小此木さんの当選を阻む原因になる可能性は大いにあります。
タッグを組んだ小此木さんが落選となれば菅総理にとって大打撃となります。横浜市は菅総理の権力の源泉だからです。
オリンピック開催の時の先例に従えばパラの方も緊急事態宣言下で強行して行くものと思います。
パラのアスリートの想像を絶する努力に応えるため開催したいのは誰しも一緒ですがコロナの猛威は激烈です。
両者のバランスをとることは至難の業です。強行すれば4日の閉会式の後コロナは牙をむくことでしょう。
支持率低下の中で解散総選挙はないです。オリンピック後の政権浮揚が成らなかった時点でそもそもないのです。
菅総理は総裁選挙に出馬して勝利をもぎ取るのかそれとも支持率低迷の責任を取って身を引くかの決断が迫られます。
菅総理の発言からはあくなき権力への執念を現段階では感じ取れます。無理筋に思えてなりません。
東京での一日感染者数1万越えも予測されている中で菅総理の続投を期待する声はしぼむはずです。
菅総理はコロナ拡大の戦犯になってしまいました。菅総理のままで10月の解散・総選挙は議員心理として避けたいです。
心機一転して新たな党の顔を擁して選挙に臨みたいと願うのが多くの自民党議員の本音だと思います。
菅総理が梶山静六元官房長官の真の弟子であるならば出処進退において今こそ度量を示して欲しいです。
秋が深まればワクチン接種の効果が出ることが確実なだけに権力の座を降りることに抵抗があるかもしれません。
だからこそ我欲を捨てて道を譲る道を選ぶべきだと思います。政治家としての器を示し凄味が増します。