菅内閣支持率続落の真の理由
菅内閣の支持率の低下が止まりません。昨日書いたように朝日新聞、NHKではついに30%を割り込みました。
昨年9月に菅政権が発足し70パーセント前後の高支持率を記録していたのがウソのような急降下です。
NHKの調査で見ると今年の3月、4月若干ですが持ち直す傾向を見せた以外はすべて右肩下がりです。
新型コロナはデルタ株の猛威が続きピークが見えない状況ですので支持率の反転は見込めそうにありません。
菅総理は低支持率のまま自民党総裁としての任期を迎えることは確実です。首がかかってきます。
なぜ低支持率か理由は明らかです。新型コロナ対策の後手の責任を一手に背負わされてしまっているからです。
新型コロナ対策は誰が総理に就いても容易ではありません。日本の場合は準備がありませんでした。
第一波の後収束の時期があったことが逆に気を緩めてしまいGoToキャンペーンの大きなミスを誘引しました。
仮に立民の枝野代表が総理だったらキャンペーンは断じてなかったかというとそれはわかりません。
観光業界などからの圧力が強く中途半端な形で実施した可能性も当然のごとくあります。
厳しい法的規制を可能とする立法措置がとれたかというと私権の制限に慎重なのは野党の方です。
それに枝野代表は口が達者ですので先走った発言で逆に今以上の混乱を招いた可能性もあります。
冷静に考えれば菅総理ひとりに責任を負いかぶせるのは酷な側面があると私は思います。
しかしいったん悪者となってしまうとそのイメージを脱するのは容易ではありません。
なぜこれほどまでに悪者イメージがこびりついてしまうかというと国民に対する伝達力不足が大きいです。
とにかくこれほど自分の言葉が乏しい総理も珍しいです。切羽詰まっているのに紙を読んでは悪印象です。
言葉遣いの上手下手は関係ありません。総理としての覚悟は官僚の書いた文章を読んでいては伝わる訳がありません。
人事でにらみを効かせ官僚を震え上がらせていた凄味は消え菅総理には焦りにも似た雰囲気が漂い始めてます。
菅総理はどう考えても善人タイプではありません。裏の人間というか策略でのし上がってきました。
だったらもう少し開き直ったらどうかと思います。憎まれ者を逆に前面に押し出して行くのです。
国民への厳しいメッセージも開き直ればできます。できないのは総理を続けたいという欲が邪魔しているのでしょう。
ここまで追い込まれた以上捨て身になるほかに選択肢はありません。捨て身とは総理を辞す覚悟です。
覚悟のなさが支持率の低下を招きました。ずるずると土俵を割るようだと何のために総理に就いたのか問われます。