人生ノート22~神奈川県知事選挙1~
3・11直後の神奈川県知事選挙でした。結果は敗戦でしたが、歴史に残る県知事選挙を戦い抜けたことは本当に貴重な体験でした。
2011年3月10日夜、東京永田町、みんなの党の江田憲司幹事長の国会議員会館の部屋で県知事選挙出馬にあたっての詰めの話をしました。
3月11日午後3時に江田幹事長の部屋で県知事選挙出馬の記者会見をすることになりました。当日2時半頃に江田幹事長の部屋に到着しました。
既に記者が来ていてテレビカメラも入っていました。そして2時46分。部屋が大きく揺れ始めました。地震だ!、大きいぞ。
NHKテレビの速報が宮城県沖を震源地とする巨大地震を伝えていました。当然記者会見は吹っ飛び、ドタバタが始まりました。
県知事選挙の相手は、自民、民主、公明の3党が推薦で、オール与党に近い元テレビキャスターの黒岩祐治さんでした。対照的なキャラクターを打ち出す考えでした。
オール与党のなれ合いでは行政改革は進みません。行革にこだわるみんなの党の推薦。それと県内市町村長有志の全面支援。プロの出番だというイメージです。
メディアを引きつけて違いを徹底して強調していけば対抗軸となり追い込めると思いました。そんな思惑は3・11で完全に吹き飛ばされました。
津波と福島第一原子力発電所の事故で日本の危機となりました。当たり前のことですが、神奈川県知事選挙の報道はほとんどかき消されました。
黒岩さんと鮮烈に異なるイメージでメディアに売り込む大前提が崩れた訳です。黒岩さんの知名度と支援政党の組織力が厚い壁となりました。