横浜ショック2
はたして立民党は横浜市長選の勝利者なのでしょうか。もう少し広げて野党と言い換えても良いです。
新市長の山中竹春さんを擁立した立民の江田憲司さんは受け皿があれば自民党恐るるに足らずと豪語してます。
勝利に浮かれた発言だと思います。政党の幹部がこんなおごった発言をしているから立民党は進化しないのです。
幹部ならば新型コロナに対する政府・自民党への逆風の中でもっと票を伸ばせたとかぶとの緒を締めなければなりません。
2019年の7月の参議院選挙における立民党と共産党の票を足し上げた数字とほぼ同数の50万余りです。
投票率もほぼ同じでした。山中さんは想定された票数を固めることができたと言い換えられます。
立民党や野党にもっと爆発力があれば田中康夫さんらが得た得票を自らのものにできたはずです。
立民党と野党は決して盤石ではないのに新型コロナが勝たせてくれたと見るのがプロです。
立民党や野党は僥倖に救われた側面もあります。林市長が信念を貫いてIR推進で出馬に踏み切り自民党が分裂したからです。
分裂しなかったらどうなっていたか、小此木八郎さんと林市長の票は山中さんの票をわずかに上回ってます。
小此木さんの票には自民に加え公明党の票数が上乗せされています。冷静に見れば与野党勢力は拮抗しているのです。
このレベルに山中さんの票がとどまった理由の第一は知名度不足があります。浸透に時間がかかったのだと思います。
野党各党は江田さんが豪語するほど一枚岩ではありません。共産党との連携はあやふやのままでした。
立民党が今度の選挙を菅政権打倒の決め手と真に腹をくくってはいなかった証拠だと思います。
山中さんを擁立した江田さんの共産党に対する構えが共闘体制構築に反映したものと思います。
当選した山中さんはこれからいばらの道を歩むことになります。政治経験があまりに未熟です。
21日の最後の演説をネットで聞きましたが時間にしてわずか5分ほど感謝の言葉を絶叫に近かったです。
横浜市議会は86人の定数のうち自民36人公明16人立民20人共産9人です。山中与党は絶対的少数派です。
山中さんはデータ分析の専門家ですが政治の世界は合理性の世界とかけ離れてます。情念で動く非合理の世界です。
少数与党の厳しい環境での初めての政治体験に戸惑うはずです。もうひとつ山中さんは痛いスキャンダルを抱えています。
写真週刊誌に横浜市立大学時代のパワハラ疑惑が報じられました。これは間違いなく追及されます。
野党からの厳しい攻撃を政治経験のない山中さんがしのげるか微妙です。横浜市政の行くへ、波高しだと思います。