中国のプロパガンダに負けないために

私が尊敬する気骨ある元高級官僚の方がいます。小泉総理の郵政民営化路線に敢然と反旗を翻したサムライです。

その方から7月23日の意味を教えてもらいました。中国共産党が上海で第一回党大会を開いた日でした。

のんきな私は東京オリンピックの開会式としか思いませんでした。歴史的視点のなさを恥じました。

中国がIOCに働きかけて7月23日に開会式を設定させたのではないのかという憶測もあるとのことでした。

しかし東京オリンピックは1年延期されてますのでいくらなんでもそうした仕掛けは不可能だと思います。

ただ中国ならばありうると思わせるところが中国の不気味さです。意図を隠し持ってプロパガンダを仕掛けてきます。

天安門事件の時も戦車の前に立ちはだかった一人の男性は当局側の意を呈した演技だった疑いが濃厚というのですから。

中国人民解放軍は抵抗する人間を踏み潰さなかったとのイメージを世界に発信したかったのだというのです。

コロナが収束していれば習近平総書記は来日して日本の国立競技場で中国の大選手団ににこやかに手を振ったはずです。

中国共産党の創立100周年を大々的に祝う場を日本が提供してあげたことになります。

憎き新型コロナが思わぬところで日本を守ってくれたという皮肉な結果をもたらしたと思えてなりません。

中国はその日の持つ意味を歴史を踏まえてプロパガンダに最大限活用するのが得意です。

日本にとって七夕の7月7日は日中戦争の端緒となった盧溝橋事件が発生した日です。

日中どちらが先に発砲したかは謎ですが中国にとっては日本帝国主義の侵略の象徴と位置付けられれば十分です。

9月18日も同様です。日本軍が旧満州、中国東北部で謀略による満洲事変を起こした日です。

こちらも日本軍国主義を象徴する日として中国側は徹底してその意味合いを中国側の立場で発信し続けています。

日本の犯した古傷を常にいたぶることで日本の中国に対する贖罪感を喚起したい思惑があるのは間違いありません。

中国共産党の指導者の毛沢東は日本軍を大陸深くに引き込み長期戦にさせることを狙ってました。

戦争の長期化を図りアメリカやソ連を味方に引き込み日本を叩きのめそうとしていたことは明らかです。

日本が侵略行為をしたことは厳しく反省しなければなりません。一方で中国側の冷徹な軍事戦略も押さえておくべきです。

自らの正当性を過度に主張する中国共産党の戦略に細心の注意を払ってプロパガンダにしてやられないことが大切です。

一方わが日本の菅政権を見ると自らの権力保持だけで精一杯です。中国共産党にしてやられないかひどく懸念されます。