私の河野太郎論

河野太郎さんの総裁選挙出馬会見を動画配信で見ました。今の段階で総理総裁にしてはいけないと思いました。

会見時間は1時間とされていて少し長引きました。質問はひとり一問、前列から順番でした。

浴びせられる質問に断言口調で歯切れよく受け答えしてました。菅総理の会見と好対照でした。

似ているところは都合の悪い質問に対しては我慢して向き合うのではなくはぐらかすところです。

菅総理の場合はうやむやにされてしまいもどかしさが残ります。河野さんはもどかしさはありません。

明々白々なことばづかいで答えないというやり方です。もやもや感はないものの誠実さは感じません。

河野さんの会見の中身は傾聴に値するほどの深みはありません。具体性もさほどありません。

デジタル革命を起こすための設備投資を未来投資と位置付けるぐらいですが河野さんのオリジナルではありません。

日本を前に進めると言っている割にどのような国家ビジョンに基づきどのような手段を用いるかは明確ではありません。

原発政策が話題となってますが安全が確保された原発の再起動を容認する姿勢を示したのは私は止む得ないと思います。

将来は脱原発社会を作るという基本の考えは堅持という姿勢は明らかに足りません。ごまかしてます。

私が一番驚いたのは強みは突破力、政策実現力との自己評価は認めるにしても調整力があるとしたことです。

ワクチン接種の急拡大を成し遂げたことを根拠としてますが調整力がある人は自画自賛はしません。

全国各地の知事や市町村長をはじめとする行政関係者の努力によって実現できたことをもっと強調します。

厚生労働省をあたかも敵のような表現をしていましたがこれも調整力のある方の言い回しではありません。

仮にぶつかった相手であっても総理総裁を目指す立場になった以上専門性を補ってくれたと評価すべきです。

森友問題に関連して再調査はしないと断言したのには意外でした。国民の要望を踏まえるぐらいは述べると思ってました。

あっさり安倍前総理の側の立場に立ちました。安倍さんは河野さんを支持しないのは明らかなのに選択を誤りました。

河野さんに一番不安を覚えるのはいったい支えるメンバーはどのような方々かということです。

総理ひとりで何でもかんでもやれません。しかし河野さんの言動からはチーム河野がイメージできないのです。

果してこれまで人事をやったことがあるのかさえ疑問です。総理総裁の権力の源泉ですからこの未熟さは致命的です。

総理総裁になるのは早いというのが結論です。それでも救世主とされているのは自民党の危機の深さを象徴してます。

 

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