菅総理の訪米、「静かに見守れ」ない

いつも引用させてもらっている神奈川新聞の敏腕有吉記者のコラム、菅総理の訪米に触れていました。

アメリカからの誘いを断ることはできないのだから「静かに見守れば済む話だ」と書いてます。

私はそんな気分にはなれません。外交失態が続くバイデン大統領の得点稼ぎに利用されるだけです。

アフガンからの撤退作戦のお粗末さは同盟国を始め多くの国々を混乱に陥れました。

アメリカの支援で大統領の座についたガニ大統領はさっさと自分だけは国外に逃げるおまけまでつきました。

退却作戦の遂行は難しいとされているのは日本の戦国時代から常にいわれていることです。

タリバンによる一気の勢力拡大を見誤ったアメリカの責任は大きいと言わなければなりません。

アメリカの情報に沿って行動したとみられる日本の撤退作戦は空振りに終わりました。自衛隊員が哀れです。

バイデン大統領はアフガン撤退の失態によるダメージを少しでも弱めようと外交成果を上げようと躍起です。

その一つが明日からの日米豪印による会談です。強大化する中国を念頭に連携を強化しようとの思惑です。

この時期に慌てふためいて実施する理由はただ一つバイデン政権側による都合であることは間違いありません。

アメリカはずる賢く退陣まじかの菅総理に誘いをかけ菅総理は乗ったという構図だと思います。

アメリカの失態を糊塗する駒に使われたのです。落ち目の菅総理がアメリカにしっぽを振ってしまいました。

最大の同盟国アメリカからの誘いにノーというのは容易ではないことは理解します。

しかしいつも唯唯諾諾では舐められます。菅総理は断る絶好の大義名分を持ってました。

自分は間もなく総理を退く身であり責任ある回答を述べる立場にあらずという正論です。

日本の真意はアメリカの外交失態に対し日本は先行きに不安感を持っているというメッセージを送ることです。

菅総理は任期が迫るというピンチを対米外交の強力なカードに変えるチャンスを手にしていたのです。

菅総理が訪米に飛びついてしまったので日本も自己主張する時があるぞと思わせることが不可能となりました。

政界の暴れん坊と言われた亀井静香さんは日本が取るべき外交政策のいの一番にアメリカのポチになるなと述べてます。

菅総理の訪米はポチの姿そのものにみえます。ポチでは自主的な対米外交は展開できません。

アメリカは、オーストラリア、イギリスとの間でも新たな安保の枠組みを構築しました。

その余波でフランスはオーストラリアとの原潜建造計画の破棄を余儀なくされました。

フランスは激怒してます。ポチではない国の今後の動き方を注視してます。日本も学ぶ点があるはずです。