臭いものにふたをした岸田体制

岸田総理が誕生し新内閣が発足しました。党役員人事はすでに終了してますので岸田体制の発足となりました。

臭いものにふたをした体制と断言できます。安倍・麻生両氏への忖度どころかあからさまな配慮です。

2人と岸田総理を結び付けるために幹事長に就いたのが甘利さんということになります。

岸田総理の誠実な人柄と保守本流の矜持に期待していただけに残念というか悲しくなってしまいます。

それにしても甘利幹事長の発言にあ然としました。早々に1億5千万円問題の再調査なしを断言しました。

これは岸田総理のおひざ元の参議院広島選挙区で起きた疑惑です。落選したのは岸田派の候補でした。

当選した側の候補になぜ1億5千万円もの巨額な選挙資金が投じられたのか岸田総理が解明しないで誰がするのでしょう。

甘利発言を踏まえるとモリカケ桜も日本学術会議の任命問題も全てなかったことにする姿勢だと思います。

甘利幹事長はベテランだしもう少し懐深く公平な姿勢を示すと思ってましたが大いなる勘違いでした。

安倍・菅政権の負の遺産は全て知らぬ存ぜぬ、勢いのあるうちに解散総選挙になだれ込むというやり様です。

岸田総理は総裁選挙で安倍前総理との協力関係をてこに決選投票で勝利しました。麻生前総理も仲間です。

総裁選挙中に安倍、麻生両氏と甘利さんとの間で一連の疑惑のもみ消しを図る密約があったとしか思えません。

岸田さんも了承し調整の立役者の甘利さんを幹事長に据えて密約を具現化しようと動いていると見ます。

そうはいきません。甘利さんには過去の金銭授受にまつわる不正疑惑があり再び注目され出しました。

甘利さんは説明責任を十分に果たしたと問答無用です。真摯な態度には到底見えません。

開き直ったかのような態度は、自分のすねの傷にを触られたくないから臭いものにはふたをしたのかとなります。

2016年当時のやけぼっくりに火が点きます。おそらく週刊誌報道も相まってかなりの猛火となると思います。

金銭スキャンダルが再浮上した甘利幹事長の存在が岸田体制のアキレスけんになる可能性が高いと見ます。

結果的にはそんな幹事長を据えたのはなぜかと岸田総理の任命責任に矛先が向けられるからです。

モリカケ桜、日本学術会議問題も含めて一連の疑惑に加えて甘利スキャンダルが衆院選の争点となります。

野党が臭いものにふたをしたのが岸田体制だと徹底して追求すれば選挙の行方にも影響を与えると思います。

新体制発足の勢いは減じます。期待していたほど自民に風が起こらないと岸田体制は最初から厳しい局面に直面します。