自民党支持層の動向が衆院選を決める

一昨日日本記者クラブ主催の党首討論会がありました。9党の党首同士双方向の討論は無理なので議論は深まりません。

質問は岸田総理に集中した感があります。岸田さんの答弁は回りくどく不明確でした。

記者から相手を指名しての質問は単刀直入でした。枝野代表への質問が面白かったです。

自民党は変われないという前に立民党も変わってないではないか結党時の支持率から下がっていると指摘されました。

枝野代表はむきになってマスコミの世論調査ではなく有権者がどう投票するかだと言い返しました。

枝野さんの了見の狭さが如実に表れています。こういった受け答えが支持の拡大を邪魔してます。

全体の印象は、岸田総理の答弁は、真摯に答えていても明確さがないのが気にかかります。

野党側は限定的閣外協力とした共産党の位置づけがわかりにくいという弱点があります。

政策的には与野党の共通項が広がっていると思います。分配重視では一致できます。

社会民主主義的政策をとらざるを得ない経済状況になっていることでは与野党ともにおおむね一致してます。

自民党か立民党かどちらの党首が総理大臣となって分配政策を具体化していくかが問題です。

大方の有権者は岸田総理の方を選ぶと思います。枝野さんの政治家としての幅の狭さが気になります。

ただし今のままの自民党で良いとは有権者は思っていません、共同通信の世論調査で非常に興味深いデータがあります。

自民党を支持すると答えた方は49.1%で他党を圧倒しました。しかし比例代表で自民党に投票すると答えた方は29.6%です。

落差が20%近くあります。立民党は、支持率が10.4%で比例の投票先に立民を選んだ方は9.7%でほぼ同じです。

自民党を支持しているのに投票先は自民党とは限らない方がこれほど多いとは驚きです。

自民党支持層は迷っています。岸田総理が自民党らしい主張する強い指導力に欠けると見えるからだと思います。

しかし政権交代という事態になってしまっては困ります。自民党支持層のイライラが伝わる調査結果です。

今度の衆院選は自民党支持層の動向がカギを握っています。岸田総理も十分意識しています。

選択的夫婦別姓の導入、法人税の増税など自民党支持層に反対意見が根強い政策について慎重姿勢に転じました。

憲法改正を強調したことや敵基地攻撃能力の保持に言及したのも自民支持層を意識しました。

岸田総理のこうした姿勢が自民党支持層にどこまで浸透するかが衆院選の行くへを決めると思います。

改革志向の維新の会あたりに大量に自民支持層の票が流れると自民党単独会半数が危うくなります。