前真鶴町長松本一彦さんの再挑戦に期待

5日付の神奈川新聞の一面は真鶴町の松本一彦町長が辞職を提出し受理されたことを伝えていました。

松本さんは選挙人名簿を職員時代にコピーして自らの町長選に利用していたことなどが明らかになってます。

更に2016年9月の町長選挙でも選挙人名簿が不正使用されていたことを松本さん自身が暴露しました。

話しはややこしくなりますがこの時に町長選に立候補していたのは現在町議の青木健さんです。

青木さんは2期町長を務めた後町長選挙に敗れ、再起を目指して2016年の町長選に出馬しました。

松本さんは青木町長時代の子飼いの幹部という立ち位置でした。ここからはミステリーです。

松本さんはかつて上司だった青木さんの要請に基づき選挙人名簿を渡したと証言してます。

青木さんは松本さんの「記憶が混乱しているだけ」として否定してます。上司と部下の言い分が真逆になってます。

青木さんは今年の町議選前に名簿の提供を受けた際には違法なものなので処分したと説明してます。

部下だった松本さんが青木さんの苦境を忖度して名簿を提出したのかそれとも青木さんからの要請かです。

上司と部下の責任のなすり合いみたいで、松本さんが辞めてなければ泥試合になるところでした。

元町長の私から見て青木さんの態度は解せません。部下に責任を押し付けているように見えるからです。

松本さんがコピーしたのは青木さんの町長当選を目指したからです。ならば徹底して部下をかばってこそ親分です。

おぼれたものを棒で叩くかの如く松本さんを逆に悪者にするのは上司としてとるべき態度ではありません。

松本さんは責任取って町長を辞めてます。自らの責任の重大さを認めたという点で潔いです。

松本さんが責任を取って町長を辞めたため50日以内に町長選挙が実施されることになります。

新聞報道ですと松本さんは「町民への謝罪が優先」として出馬するか明言を避けてます。

昨年9月の町長選挙は1200票差をつけ松本さんの圧勝でした。町政改革に向け町民の期待が大きかった証明です。

松本さんがわずか1年余りで去るのは残念です。町民に真摯に詫びて再挑戦したらどうでしょうか。

町民が許すかどうかは予断を許しません。誠心誠意、訴えるしかありません。再挑戦を認めてくれる可能性あります。

上司だった青木さんらから寄ってたかって悪者にされたまま退いては後味悪い人生となります。

大変な試練です。でも政治家としてひと回りもふた回りも大きくなるチャンスだと受け止め挑戦を期待します。

政治家をやっていれば山もあれば谷もあります。乗り越えれば新たな地平が広がります。