凋落を食い止めた菅前総理の最期のお勤め
注目していた衆院神奈川2区菅前総理が前回より2万票余り得票を増やし野党統一候補に大勝しました。
菅さんとは対照的に甘利幹事長は小選挙区で落選し責任を取って幹事長職を辞しました。
神奈川県政界でドンを目指した甘利さんの方が転落しました。再び菅さんの存在に光が当たりそうです。
凋落を食い止めた菅さんが神奈川県でやらなければならない仕事のいの一番は横浜市政の奪還でしょう。
菅さんが自ら引き起こした自民党分裂で山中市長は漁夫の利を受け当選を果たしました。
落選した盟友の小此木八郎さんは政界引退です。菅さんが秘書を務めた八郎さんの父は悲しんでいるはずです。
この大失態の帳尻を合わせなければ県政界のドンの座にいた政治家として悪名を残したままになります。
ただし足を引っ張ればよいのではなく堂々と横浜市政をめぐる正論を戦わすことで果たすべきです。
横浜市への権限移譲により横浜市の自立度を向上させる横浜特別市構想がテーマに相応しいです。
菅さんは地方分権改革がライフワークであったはずです。おひざ元の改革の断行を目指すべきです。
市議会論戦の中から市長候補が誕生すると思います。政治がわかっている市長が望ましいです。
野党議員としてまともな対案を示せないようでは権力を獲った後にまともな仕事はできません。
どっぷり与党的ぬるま湯につかっていた自民党市議にとって格好の鍛錬の場だと思います。
菅さんは総理としてワクチン接種のほか携帯電話料金の値下げ、不妊治療の保険適用の拡大などを手がけました。
いずれも実務的な政策メニューです。大所高所に立った国家的事業には手を付ける余裕がありませんでした。
地方分権改革の視点から国家のありようを根本から変える大改革に注力し政治家として最期の大仕事とすべきです。
沖縄の分断状況や北海道の経済的惨状を菅さんは熟知しているはずです。今の体制では危機に対応できません。
北海道と沖縄には強力な地方政府を樹立して特別自治州として自立度を格段に上げることが必要です。
暮らしと経済を良くすることが北海道民と沖縄県民の願いのはずです。大胆な地方分権改革が不可欠です。
北海道はロシア、沖縄は中国という厄介な国に接してますので外交や安全保障は国家に一任すべきです。
国の出先機関と道県を統合して新たな司令塔となる地方政府を立ち上げるよう政府に実行を迫って欲しいです。
強力な指導力を持った北海道と沖縄の知事が地域の難問解決に当たる体制の構築は日本を救う突破口となると思います。
1年とはいえ国のトップに立った政治家として恥じない活動をすることが菅さんの最期の仕事だと思います。