人生ノート41~衆議院選挙後5~

私が山本太郎さんという存在を知ったのはビデオでした。1972年の起きた連合赤軍によるリンチ殺人事件を扱った「光の雨」という作品があります。

2001年に上映された映画です。監督は、高橋恵子さんのご主人の高橋伴明さん。山本さんはこの中で過激派のリーダーの一人を演じていました。

山本さんとは、阿部知子さんの国会事務所で阿部さんと一緒に1時間ほど話し合ったことがあります。脱原発派の結集についてです。

私が「光の雨」の話をするとびっくりしていました。山本さんは、既に参議院選挙への出馬を表明していました。勢力を大同団結して出たいという思いでした。

情熱的というより純粋さのほうが印象に残りました。この純粋さが参議院選挙本番でブームを引き起こす土台になったと思います。

しかし政治家としての訓練は、全く受けていません。ここが山本さんの弱点といえば弱点です。アマチュア過ぎるのではないかという心配があります。

プロである国会議員の側に山本さんを抱えて山本さんの持つ純粋な情熱を活かそうという懐の深い政治家が出てきませんでした。

山本さんを推す勢力の中にかつての過激派のメンバーがいると嫌っているところもありました。警察官僚出身の亀井静香さんは動きませんでした。

山本さん一人は見事に参議院選挙で当選を果たしました。しかし、山本さんに結集されたエネルギーを新たな勢力の結集には活かせませんでした。

アマチュアの山本さんは一人で国会の舞台に立ちました。戦いは容易ではないと思います。こうした事態になったのは、国会議員の側に責任があると思います。